クリニックだより 皮膚科

乾燥と皮膚疾患(かゆみ、肌荒れ、湿疹)の関係について

皮膚科

乾燥と皮膚疾患の関係について

こんにちは。やまぐち呼吸器内科・皮膚科クリニックの山口裕礼です。

季節が進むと空気が乾燥し、肌の調子が悪くなると感じる方も多いのではないでしょうか。

乾燥は皮膚にとって大きな負担となり、特にアトピー性皮膚炎や乾燥肌(ドライスキン)の方にとっては症状が悪化する原因にもなります。

このブログでは、乾燥が皮膚に与える影響と、その対策についてお話しします。

乾燥が皮膚に与える影響

皮膚は本来、体内の水分を保持し、外部からの刺激を防ぐバリア機能を持っています。

しかし、乾燥した空気にさらされると、このバリア機能が弱まり、さまざまなトラブルが発生します。

以下のような症状が現れやすくなります:

  • かゆみ:乾燥によって皮膚が敏感になり、かゆみを感じやすくなります。
  • 肌荒れ:乾燥が進むと皮膚の表面がひび割れ、赤みや荒れが生じます。
  • 湿疹や炎症:乾燥が引き金となり、アトピー性皮膚炎や接触性皮膚炎などの症状が悪化します。

また、乾燥が進むと皮膚の免疫力も低下し、細菌やウイルスに感染しやすくなることもあります。

乾燥対策のポイント

乾燥から皮膚を守るために、以下のポイントを参考にしてください:

  • 保湿ケア:入浴後すぐに保湿剤を使用することで、皮膚の水分を閉じ込めることができます。セラミドやヒアルロン酸を含む保湿剤がおすすめです。
  • 適切な入浴習慣:熱いお湯や長時間の入浴は避け、ぬるめのお湯(37~39℃)で短時間入浴することが皮膚に優しいです。
  • 室内の湿度管理:加湿器を使い、湿度を40~60%に保つことが理想です。
  • 刺激を避ける:乾燥肌の方は、合成洗剤やアルコールを含むスキンケア製品の使用を控えることが大切です。
  • 適切な衣類選び:肌に直接触れる衣類は、綿やシルクなど刺激の少ない素材を選びましょう。

おわりに

乾燥は多くの皮膚トラブルを引き起こしますが、毎日のケアを工夫することで防ぐことができます。

特にアトピー性皮膚炎や乾燥肌の方は、乾燥が症状悪化の引き金にならないよう、早めの対策を心がけましょう。

当クリニックでは、皮膚のトラブルに関するご相談も承っていますので、気になることがあればお気軽にご来院ください。

これからも皆さまの健康を支える情報をお届けしていきますので、どうぞよろしくお願いいたします。

やまぐち呼吸器内科・皮膚科クリニック 山口裕礼


投稿者プロフィール

院長:山口裕礼(やまぐちひろみち)
院長:山口裕礼(やまぐちひろみち)
2017年1月、希望が丘(神奈川県横浜市)にて、やまぐち呼吸器内科・皮膚科クリニックを開院しました。