子供の風邪がうつって咳が長引くとき
子供がひく風邪は、さまざまなウイルスによって引き起こされます。
大人がその風邪をうつされると、子供よりも症状が長引く場合があります。
特に、咳がいつまでも続くことがあり、「治ったはずなのに」と感じる方も多いのではないでしょうか。
咳が長引く原因
子供の風邪がうつった後に咳が続く理由はさまざまです。
- 気道の炎症: 子供の風邪ウイルスが大人の気道を刺激し、炎症を引き起こすことがあります。大人の気道は子供より敏感で、回復に時間がかかることがあります。
- 免疫力の低下: 子育て中の疲労やストレスにより、免疫力が低下していると症状が長引きやすくなります。
- 気管支の過敏症: 風邪の後に気道が敏感になり、冷たい空気やほこりなどの刺激で咳が誘発されることがあります。
- 二次感染: 風邪が治りきる前に細菌感染が重なることで、咳が長引くことがあります。
- 喘息の誘発: 風邪をきっかけに、一時的に喘息症状が出ることもあります。
どんな症状が注意すべき?
子供の風邪がうつった後に、次のような症状がみられる場合は、早めに医療機関を受診してください。
- 咳が3週間以上続いている
- 夜間や朝方に咳が悪化する
- 息苦しさや胸の痛みがある
- 痰に血が混じる、または黄色や緑色の痰が増える
- 再度発熱する
受診時に役立つ情報
診察をスムーズに進めるために、以下の情報を記録しておくと役立ちます。
- 咳が始まった時期と経過
- 咳の性質(乾いた咳、湿った咳など)
- 痰の有無や色
- 家族内での風邪の流行状況
- 既往歴や服用中の薬
治療とセルフケア
子供の風邪がうつった後の咳を改善するために、呼吸器内科では次のような治療やアドバイスを行います。
- 吸入療法: 気道の炎症を抑える吸入ステロイドや気管支拡張剤を使用します。
- 休息と免疫力の回復: 十分な休養と栄養摂取を心がけることが重要です。
- 室内環境の改善: 加湿器を利用して適度な湿度を保ち、気道を潤します。
- 水分補給: 水分をしっかり摂取して喉や気道の乾燥を防ぎます。
まとめ
子供の風邪がうつった後に咳が長引くことは珍しくありませんが、適切な治療を受けることで改善が期待できます。
咳が続いてお困りの方は、ぜひ当クリニックにご相談ください。皆さんの症状に合わせた治療をご提案します。
やまぐち呼吸器内科・皮膚科クリニック
山口裕礼