手の汗に『アポハイドローション』でました

手の悩み、解決します

先週木曜日から日曜日まで日本皮膚科学会総会でした。

金曜日は学会参加のため休診日をいただきました。様々な知識を日常診療に生かしていこうと思います。

題名にある通り、6/1よりアポハイドローションという手汗専用の治療薬が処方可能になりました。(有効成分:オキシブチニン塩酸塩)

アポハイドローションは、すでに腋窩に適応の通っている「エクロックゲル」や「ラピフォートワイプ」と同様にエクリン汗腺のムスカリン受容体に対する抗コリン作用で汗を抑える薬です。

<使い方>
1:就寝前、手のひらに5プッシュ押しだします。
2:両手に塗り広げます。
3:起床後、手を流水で洗い流します。

注意点:薬を外用した後は、翌朝に手を洗うまで、目や口にさわらないようにしましょう。(目に入ってしまうと目がまぶしくなってしまうことがあります)

<どの場所に、どの薬を使えばいいの?>

部位によって治療可能な場所が異なるので注意が必要です。

手:アポハイドローション。イオントフォレーシス療法。塩化アルミニウム(自費)。

足:塩化アルミニウム(自費)。イオントフォレーシス療法。

腋窩:エクロックゲル。ラピフォートワイプ。塩化アルミニウム(自費)、ボトックス注射

全身:抗コリン薬内服(プロバンサイン)

どの部分の汗で困っていますか?お気軽にご相談ください。

使用するときの注意

手のひらに傷や湿疹、皮膚炎などがある場合は、このお薬を使用してよいか医師または薬剤師に相談してください。

お薬を塗った後は、お薬が意図せず洗い流されないように、手が濡れる行為は避けてください。

お薬を塗った手を、気密性の高い手袋で覆わないようにしてください。

起床後に手を洗うまでの間は、塗った箇所以外(目など)に触れないようにしてください。

万が一目に入った場合は、すぐに水で洗い流してください。

可燃性の成分を含むため、火気を避けて使用してください。

処方された患者さん以外には使用しないでください。

ーお薬を塗ったあとの注意ー

起床後に手を洗うまでの間は、以下のようなことに注意してください。

目や口をさわらないでください。
(さわった場合は、水でゆすぐなどして洗い流してください。異常を感じる場合は医師または薬剤師に相談してください。)

顔や髪の毛などの体に触れないでください。

歯磨き、シャワー、コンタクトレンズの扱いなどは避けてください。

必要以上に他の人や物に触れないでください。

保管上の注意

可燃性の成分を含むため、火気を避けて保管してください。

高温にならない場所で保管してください。

捨てるときの注意

このお薬が残っている場合は、火気を避けてお薬を紙や布などに吸収させ、その紙や布などを可燃ごみとして捨ててください。

このお薬のボトルはプラスチック製です。各自治体の分別ルールに従って捨ててください。

何か異常が認められた場合には、お薬の使用を中止し、すぐに医師または薬剤師にご相談ください。

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投稿者プロフィール

院長:山口裕礼(やまぐちひろみち)

院長:山口裕礼(やまぐちひろみち)
2017年1月、希望が丘(神奈川県横浜市)にて、やまぐち呼吸器内科・皮膚科クリニックを開院しました。