IgEってなに?~喘息との関係を考えよう~
こんにちは!やまぐち呼吸器内科・皮膚科クリニックの山口裕礼です。
今日は「IgE(アイジーイー)」という体の中の物質と、喘息(ぜんそく)の関係について、できるだけわかりやすくお話ししますね。
IgEってなんだろう?
IgEは、体を守るために働く「抗体(こうたい)」のひとつです。
抗体とは、体に入ってきた花粉(かふん)やダニ、ほこりなどを見つけて戦う役割を持っています。
ところが、IgEはアレルギーのもとに対して、ちょっと働きすぎてしまうことがあります。
この「働きすぎ」が、喘息の症状を悪化させる原因になることもあります。
IgEと喘息の関係
IgEがたくさん作られると、次のようなことが起こります。
- 気管支が炎症を起こす:気管支が腫れて、息がしづらくなります。
- 咳(せき)が出る:気管支が刺激されて、ゴホゴホと咳が続きます。
- 喘息発作が起こる:アレルギーのもとが増える季節などに、症状が急に悪化します。
このように、IgEが高い状態は喘息にとってあまりよくないんです。
IgEが関係する喘息にはどうする?
IgEが原因で喘息が悪化している場合、こんな治療を行います。
- 吸入ステロイド薬:気管支の炎症を抑えるお薬です。
- IgEを抑える注射薬(ゾレアなど):IgEの働きを抑えるために使います。
- アレルギーの原因を減らす:家の中を掃除してダニやほこりを少なくするなど、生活環境を整えることが大事です。
みんなに知ってほしいこと
喘息は、治療を続けることでコントロールできる病気です。
IgEが高い方も、お医者さんと相談して適切な治療を受ければ安心して生活できます。
「ちょっと良くなったから」と自己判断でお薬をやめてしまうと、症状が悪化することがあります。
治療を続けて、毎日を元気に過ごしましょう!
やまぐち呼吸器内科・皮膚科クリニック
山口裕礼