アトピー型喘息と非アトピー型喘息~その違いを知ろう~
こんにちは!やまぐち呼吸器内科・皮膚科クリニックの山口裕礼です。
今日は、喘息(ぜんそく)にはいくつかの種類がある中で、「アトピー型喘息」と「非アトピー型喘息」という2つについて、わかりやすくお話ししますね。
アトピー型喘息ってなに?
アトピー型喘息は、アレルギーが原因で起こる喘息のことです。
例えば、花粉(かふん)、ダニ、ペットの毛などが体に入ると、免疫(めんえき)が過剰に反応して、気管支(きかんし)が炎症を起こします。
こんな特徴があります:
- アレルギー体質:家族にアレルギー性鼻炎やアトピー性皮膚炎がある人が多い。
- IgEが高い:血液検査でIgEという物質が高くなることが多いです。
- 季節で悪化しやすい:花粉の飛ぶ季節や梅雨時期に症状が悪化することがあります。
非アトピー型喘息ってなに?
非アトピー型喘息は、アレルギーが原因ではなく、感染や刺激が引き金になる喘息です。
例えば、風邪(かぜ)やタバコの煙、寒い空気が原因で症状が悪化します。
こんな特徴があります:
- アレルギー反応がない:血液検査でIgEが高くないことが多いです。
- 感染が関係する:風邪やウイルス感染後に咳が続くことがよくあります。
- 大人に多い:子どもよりも大人や高齢者に多い喘息のタイプです。
治療法はどう違う?
アトピー型も非アトピー型も、基本的な治療は似ていますが、原因によって少し違うこともあります。
- アトピー型喘息:アレルギーを抑えるために、IgEを下げるお薬(生物学的製剤)を使うことがあります。
- 非アトピー型喘息:感染が原因の場合、吸入ステロイド薬や気管支拡張薬を中心に治療を行います。
- 共通する治療:どちらも吸入ステロイド薬が基本で、気管支の炎症を抑えるのが大切です。
みんなに知ってほしいこと
喘息は、どのタイプでも治療を続ければコントロールできる病気です。
症状が軽くなったからといって、お薬を自己判断でやめてしまうと、また悪化することがあります。
自分の喘息がどのタイプかを知り、お医者さんと相談しながら、無理せず治療を続けましょう!
やまぐち呼吸器内科・皮膚科クリニック
山口裕礼