🧠第8回「なぜ病院では“腸と喘息の関係”を教えてくれないのか?」

~医療現場の見えない“壁”を考える~

こんにちは。やまぐち呼吸器内科・皮膚科クリニックの山口裕礼です🌿
これまでのシリーズでは「腸内環境」「糖と真菌」「腸肺軸」など、喘息と関わる“見えにくいもの”を丁寧に紹介してきました。

でもこんな疑問が生まれませんか?👇
💭「なんでこれ、他の病院ではあまり教えてくれないの?」
💭「薬の話は聞くけど、食事や腸の話は出てこない…」

今回はその“モヤモヤ”を、医師の立場からやさしく紐解いてみたいと思います。

🧩そもそも医療は“分業”が前提

日本の医療は、

  • 呼吸器は呼吸器専門医
  • 消化器は消化器内科
  • 皮膚は皮膚科
    という「臓器別」の分業体制になっています。

これは医療の質を高めるためにはとても大事なことですが、
その一方で、“全身をひとつながり”として見ることが難しくなるという側面もあります。

つまり、呼吸器専門医が「腸内環境のことまでは話さない」ケースが多いのは、構造上ある意味“自然”なのです。

🧪エビデンスの“強さ”が、説明内容を決めている

現代の医療では「エビデンス(科学的根拠)」の強さが非常に重視されます。
薬の効果や検査の正確性は、論文・データで明確に証明されているものが採用されます📊

一方、「腸と喘息の関係」は徐々に研究が進んでいる段階であり、
✅ まだ大規模な介入研究が少ない
✅ 個人差が大きい
✅ 医師の間でも“半信半疑”な部分がある
という理由で、積極的に語られにくいのです。

🕰️診察時間の短さも影響

日本の外来診療の平均診察時間は5~10分
症状の確認、処方、説明をして、次の患者さんへ…

そんな限られた時間のなかで、
「腸内環境が~」「甘味料が~」「腸肺軸が~」と細かい話をする余裕がないのが現実です。


💡じゃあどうすれば?

👨‍⚕️医師としての私の立場から言えるのは、
すべての医師が悪いわけでも、知識が足りないわけでもない」ということ。

ですが…

✨“自分の健康は自分で守る”という意識が少しあるだけで、
あなたの体の可能性はもっと広がるのです!

そのために当院では、
✅ 食事・腸内環境
✅ 真菌バランス・甘味の影響
✅ 呼吸器症状の背景にある生活習慣
なども一緒に考える取り組みを続けています。

📝まとめ:「気づく力」が医療の質を高める

なぜ語られにくい?解決のヒント
医療は臓器別の分業制自分で“横断的に”考える習慣を
食事や腸の話は研究途中医師と対話する“姿勢”を大切に
診察時間が限られている情報は“診察外”でじっくり学ぶ

📣次回予告:第9回は…

🧪 「カンジダと喘息をつなぐ“ある検査値”とは?」
尿・便・血液でわかる、あなたの“真菌体質”チェックポイント🧬

投稿者プロフィール

院長:山口裕礼(やまぐちひろみち)
院長:山口裕礼(やまぐちひろみち)
資格:
<医学・医療>医学博士、日本呼吸器学会認定呼吸器専門医、日本アレルギー学会認定アレルギー専門医、日本喘息学会認定喘息専門医、日本内科学会認定内科医、日本喘息学会認定吸入療法エキスパート
<予防医学・代替医療・環境>
環境省 環境人材認定事業 日本環境管理協会認定環境管理士、漢方コーディネーター、内面美容医学財団公認ファスティングカウンセラー、日本セルフメンテナンス協会認定腸内環境管理士、腸内環境解析士、日本温活協会認定温活士、薬膳調整師、管理健康栄養インストラクター、食育健康アドバイザー、日本フェムテックマイスター協会公認フェムテックマイスター®上級、公認妊活マイスター®Basic、日本スキンケア協会認定スキンケアアドバイザー、メンタル士心理カウンセラー
<文化・生活>
日本園芸協会認定ローズ・コンシェルジュ、ローズソムリエ®(バラ資格)