慢性疾患と「今を生きる」考え方
やまぐち呼吸器内科・皮膚科クリニックの山口裕礼です。
慢性疾患と向き合う中で、多くの患者さんが過去や未来について思い悩むことがあります。
「あの時こうしていれば…」と過去を悔やむこともあれば、「これからどうなるのだろう」と未来に不安を感じることもあるでしょう。
その気持ちは、誰にでもある自然なものです。
しかし、過去も未来も、今この瞬間に直接変えることはできません。
一方で、今できることに目を向けることで、気持ちが少し楽になることがあります。
今日は「過去」「未来」、そして「今」という時間について考えてみましょう。
過去を悔やむ気持ち
慢性疾患と向き合う中で、「あの時もっと早く病院に行っていれば…」「あの治療を選ばなければ…」と過去を悔やむ気持ちを持つ方も少なくありません。
その気持ちはとても自然なことです。
誰だって、過去の選択や行動を振り返って「違う道を選んでいたら」と思うことがあります。
しかし、過去はどうにも変えることができません。
どんなに後悔しても、過去の選択をやり直すことはできないのです。
それよりも、今の自分が何をするべきかに目を向けてみてください。
未来を心配する気持ち
一方で、「このまま病気が悪化したらどうしよう」「治療を続けても良くならないのでは」という未来への不安を抱く方も多いです。
これもまた自然な感情です。
慢性疾患は長く続くものだからこそ、先のことを考え過ぎて不安になることがあります。
しかし、未来は誰にも分かりません。
不安に思っていることが現実になるとは限りませんし、逆に予想していなかった良い出来事が起こることもあります。
「今」に集中することの大切さ
慢性疾患と向き合う上で最も大切なのは、「今」を生きることです。
過去や未来に心を奪われてしまうと、今やるべきことを見失いがちです。
例えば、今日の治療や生活習慣の改善に取り組むことで、明日の体調が良くなるかもしれません。
「過去を悔やむのはやめよう」「未来のことは今考えても仕方ない」と、自分に優しく言い聞かせてみてください。
そして、「今、何ができるだろう?」と考える時間を大切にしましょう。
小さな一歩を大切に
慢性疾患の治療は、焦らずコツコツと進めることが大切です。
一日一日の積み重ねが、やがて大きな変化を生みます。
今できることを一つずつ続けることで、不安な気持ちや後悔が少しずつ和らいでいくかもしれません。
「今を生きる」とは、目の前のことに集中し、小さな一歩を積み重ねることです。
その一歩一歩が、あなたの健康や幸せな未来につながっていきます。
最後に
慢性疾患と向き合うことは決して簡単なことではありません。
それでも、「今」という時間に目を向けてみてください。
私たちはいつでも、あなたの今をサポートし、一緒に未来を目指すパートナーでありたいと思っています。
やまぐち呼吸器内科・皮膚科クリニック 山口裕礼