キラキラした美容医療の世界で、あらためて感じたこと

第26回日本抗加齢医学会総会に参加して
先日、横浜で開催された第26回日本抗加齢医学会総会に参加してきました。
会場には、美容医療機器、レーザー、光治療、肌診断、スキンケア、育毛、再生医療など、数えきれないほど多くの展示が並んでいました。
どのブースも華やかで、洗練されていて、まさに“キラキラ”した世界です。
新しい機器。
新しい治療。
新しいスキンケア。
新しい考え方。
医師として、とても刺激を受ける時間でした。
美容医療は日々進化しています。以前なら「年齢だから仕方ない」と考えられていたシミ、くすみ、赤み、毛穴、ハリ不足、髪や頭皮の悩みに対しても、今はさまざまな選択肢を検討できる時代になりました。
患者さんにとって選べる方法が増えることは、間違いなく良いことです。
ただ、たくさんの美容医療に囲まれているからこそ、今回あらためて考えました。
やまぐち呼吸器内科・皮膚科クリニックの「肌運気」は、どこへ向かうべきなのか。
美容医療は、選択肢が多いからこそ迷いやすい




美容医療の進歩は、患者さんにとって希望になる一方で、迷いを生むこともあります。
SNSや広告を見ていると、毎日のように新しい治療が紹介されます。
「もっときれいに」
「もっと若々しく」
「もっと変われる」
「もっと肌を整えられる」
そうした言葉に触れ続けていると、今の自分が足りないように感じてしまうことがあります。
美容医療は、本来、誰かと比べて苦しくなるためのものではありません。
肌の悩みを少し軽くすること。
鏡を見るときの気持ちを少し変えること。
人と会うときに、少し自信を持てること。
そのような「少し前向きになれる変化」のためにあるべきだと、私は考えています。
「もっと、もっと」に追い立てられないために

美容医療は、肌を整えることで、気持ちまで少し上向くことがあります。
鏡を見る時間が少し楽しくなる。
人と会うことが少し楽しみになる。
写真に写る自分を、少し好きになれる。
年齢を重ねることに、少し前向きになれる。
これは、とても素敵なことです。
一方で、美容医療が「もっと、もっと」と終わりなく求め続けるものになってしまうと、心はなかなか満たされません。
私たちが、比較や焦りの中で、知らないうちに「まだ足りない」「もっと変わらなければ」と思い込んでしまう、その人間らしい苦しさを表す言葉でもあります。
美容医療を受けても、また次の悩みが気になる。
少し変化しても、さらに強い治療を求めたくなる。
いつの間にか、美容を受けること自体が目的になってしまう。
当院の肌運気は、患者さんをそのような「終わりのない美容」へ向かわせる場所ではありません。
肌運気が大切にする美容医療

当院が大切にしているのは、
「変わらなければいけない」ではなく、
「今より少し心地よく生きられるなら、そのお手伝いをする」
という考え方です。
美容医療は、人生を変える魔法ではありません。
しかし、肌の状態が少し整うことで、気持ちが上向くことはあります。
肌に透明感が出る。
赤みやくすみが気になりにくくなる。
シミの悩みが少し軽くなる。
自分のために時間を使えたと感じられる。
その小さな積み重ねが、毎日の表情や行動を変え、人生の気分を少し上向きにしてくれることがあります。
私たちが考える「肌運気を上げる」とは、単に肌を変えることではありません。
肌をきっかけに、気持ちが上向くこと。
自分を少し大切に思えること。
毎日を少し前向きに過ごせること。
それが、肌運気の目指す美容です。
① 必要のない治療はおすすめしません
当院では、「できる治療かどうか」よりも、「その方に本当に必要な治療かどうか」を大切にしています。
患者さんが希望される治療であっても、肌の状態、生活背景、ダウンタイム、リスク、期待できる変化を丁寧に考えます。
適応がない場合や、今は行わないほうがよいと判断した場合には、無理に施術をおすすめしません。
美容医療は、選択肢を増やすためのものではなく、その方に必要な選択肢を見つけるための医療であるべきだと考えています。
② 医療として、安全性と適応を重視します
美容医療は、ただ機械を当てることや、薬剤を使用することではありません。
皮膚の状態、炎症の有無、色素沈着のリスク、肌質、既往歴、現在のスキンケア、生活習慣などを含めて判断する医療です。
同じ施術であっても、肌の状態や目的によって、適している方もいれば、慎重に考えるべき方もいます。
当院では、皮膚科診療を日常的に行う医師が診察し、適応を判断したうえで、必要な治療をご提案します。
③ 自然な変化を大切にします
美容医療の価値は、劇的な変化だけではありません。
「以前より肌の調子がよい気がする」
「顔色が明るく見えるようになった」
「人に会うときに少し自信が持てる」
「年齢を重ねても、自分らしくいられる」
そのような自然な変化にも、大きな意味があります。
肌運気では、自分らしさを失わずに、今の自分を少し心地よく整えることを大切にしています。
④ 不安や劣等感を利用しません
「今すぐしないと遅い」
「この治療をしないと若さは取り戻せない」
「もっと強い治療をしないと変われない」
そのような言葉で患者さんを急がせる美容医療に、私たちは違和感を覚えます。
美容医療は、誰かに急かされて受けるものではありません。
ご自身が納得し、必要性を理解し、自分の意思で選ぶことが大切です。
当院では、その場で決断することを迫るのではなく、必要であれば一度持ち帰って考えていただくことも大切にしています。
⑤ 美容医療が初めての方にこそ、安心してほしい
「美容皮膚科は初めてで不安」
「何を選べばよいかわからない」
「強い治療は少し怖い」
「興味はあるけれど、踏み出せない」
そのような方にこそ、肌運気の考え方を知っていただきたいと思っています。
当院は、流行の施術を次々と受ける場所ではありません。
今の肌を丁寧に診て、必要な選択肢をわかりやすくお伝えし、ご自身が納得して選べる美容皮膚科を目指しています。
新しい美容医療を、きちんと見極めて届ける




今回の抗加齢医学会では、さまざまな美容医療機器、スキンケア、頭皮・毛髪関連製品、レーザー技術、肌診断などに触れました。
どれも魅力的で、患者さんの悩みに役立つ可能性を持っています。
だからこそ私たち医療者には、流行や見た目の華やかさだけで判断せず、冷静に見極める責任があります。
本当に安全性は確認されているのか。
どのような肌悩みに適しているのか。
どのような方には向かないのか。
患者さんにとって、費用やダウンタイムに見合う選択肢なのか。
当院の患者さんに、本当に必要な治療なのか。
新しいものを否定するわけではありません。
むしろ、新しい技術を学び続けることは、医師としてとても大切です。
ただし、すべてを導入することが良い医療ではありません。
当院の患者さんにとって本当に価値があるものを選び、必要な方に、必要なタイミングで、丁寧に届ける。
その姿勢を、これからも大切にしていきます。
最後に
あなたは、今のままでも十分に価値のある存在です。
美容医療を受けなければならないわけではありません。
美容医療によって、誰かと同じ顔になる必要もありません。
でも、シミや赤み、くすみ、肌荒れなどの悩みが少し軽くなり、鏡を見るときの気持ちが少し変わるなら。
人と会うときの気持ちが少し前向きになるなら。
それは、毎日をより心地よく過ごすための、意味のある選択肢になるかもしれません。
肌運気を上げる。
それは肌だけでなく、気持ちや表情、毎日の過ごし方まで、少しずつ上向かせていくことです。
やまぐち呼吸器内科・皮膚科クリニックは、患者さんを「もっと、もっと」という美容の渦に巻き込むのではなく、
今の自分を大切にしながら、もうひとつ、その先へ進むためのお手伝い
をしていきたいと考えています。
美容医療が初めての方も、どうぞ安心してご相談ください。
やまぐち呼吸器内科・皮膚科クリニック
肌運気(はだうんき)
もうひとつ、その先へ。
※美容医療は自由診療です。治療の適応、期待できる効果、副作用、ダウンタイムには個人差があります。
※診察のうえ、医師が適応を判断します。
※当院では、必要のない治療をおすすめすることはありません。
投稿者プロフィール

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からだ整えラボ
① 医学=呼吸器・アレルギー
② 生活=腸・温活・食・睡眠・肌
③ 幸福=働き方・環境・園芸
“病気を診るだけでなく、人をまるごと診たい”
——その思いを胸に、学びを続けています。
医学的根拠 × 生活習慣 × 心の豊かさ
三位一体の医療をめざしています。
資格:
<医学・医療>医学博士、日本呼吸器学会認定呼吸器専門医、日本アレルギー学会認定アレルギー専門医、日本喘息学会認定喘息専門医、日本内科学会認定内科医、日本喘息学会認定吸入療法エキスパート
<予防医学・代替医療・環境>
機能的骨盤底筋エクササイズpfilAtes™認定 インストラクター国際資格← NEW✨
カラダ取説®マスター・ジェネラル
環境省 環境人材認定事業 日本環境管理協会認定環境管理士、漢方コーディネーター、内面美容医学財団公認ファスティングカウンセラー、日本セルフメンテナンス協会認定腸内環境管理士、腸内環境解析士、日本温活協会認定温活士、薬膳調整師、管理健康栄養インストラクター、食育健康アドバイザー、日本フェムテックマイスター協会公認フェムテックマイスター®上級、公認妊活マイスター®Basic、日本スキンケア協会認定スキンケアアドバイザー、メンタル士心理カウンセラー、アーユルヴェーダアドバイザー、快眠セラピスト、安眠インストラクター
<文化・生活>
日本園芸協会認定ローズ・コンシェルジュ、ローズソムリエ®(バラ資格)
<受賞歴>
第74回日本アレルギー学会学術大会「働き方改革推進奨励賞」受賞
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