🫁 長引く咳の背景に、自己免疫疾患が関係していることがあります

こんにちは😊
やまぐち呼吸器内科・皮膚科クリニック
院長の山口裕礼(やまぐち ひろみち)です。

「咳が何週間も続いている」
「レントゲンでは異常がないと言われた」
「咳止めや吸入薬を使っても、すっきり改善しない」
「ほかにも体調の気になることがある」

このようなご相談で受診される方は少なくありません。

咳の原因は、風邪のあとに残る気道の炎症、喘息、咳喘息、アレルギー、鼻炎・副鼻腔炎、逆流性食道炎、薬剤など、実にさまざまです。

一方で、診察を重ねていくなかで、自己免疫疾患や慢性的な炎症性疾患をお持ちの方では、咳の背景をより丁寧に確認する必要があると感じる場面があります。

自己免疫疾患と咳が重なることがあります

たとえば、以下のような病気をお持ちの方では、咳や息切れ、のどの違和感などがみられることがあります。

  • 関節リウマチ
  • シェーグレン症候群
  • 全身性強皮症などの膠原病
  • 甲状腺の自己免疫性疾患
  • 潰瘍性大腸炎やクローン病などの炎症性腸疾患

もちろん、これらの病気があるからといって、必ず咳が出るわけではありません。

また、咳のすべてが自己免疫疾患によるものでもありません。

しかし、自己免疫疾患のある方では、気道・肺・鼻・のど・食道などに影響が及ぶこともあるため、「単なる咳」と決めつけず、全身の状態を含めて考えることが大切です。

咳を止めることから始まり、その先に「背景」を考える診療へ

だからこそ、「咳だけを止める」ことを目標にするのではなく、なぜ咳が続いているのかを一緒に整理することが重要です。

ただし、これは初診の日~数か月以内にすべてできることではありません。

咳が強く、夜も眠れず、仕事や家事にも支障が出ている患者さんに対しては、まず咳を少しでも楽にすることが最優先です。
初診では、危険な病気が隠れていないかを確認しながら、必要な検査を行い、咳を抑える治療を始めます。

次の段階では、喘息や咳喘息、アレルギー、鼻炎・副鼻腔炎、逆流性食道炎、感染後の気道過敏などを整理し、咳を繰り返さないようにコントロールしていきます。

ここまでで症状が良くなれば、多くの患者さんは日常生活に戻り、受診もいったん自分の判断で終了してしまいます。

それ自体は、咳が落ち着き、生活を取り戻せたという意味では決して悪いことではありません。

それは決して悪いことではありません。咳が治り、生活を取り戻せたこと自体が、まず大切な治療の成果です。

一方で、その先にある「なぜ自分は咳を繰り返すのか」「ほかの体調変化とつながりはないのか」「生活や体質、基礎疾患とどう向き合えばよいのか」といったところまで一緒に考えられる方は、実際にはごくわずかです。

そのタイミングは人それぞれです。
半年後かもしれません。
1年後かもしれません。
10年後、別の症状や人生の変化をきっかけに、初めて見えてくることもあります。

そして正直なところ、そこまで考える機会を持てないまま、一生を過ごす方のほうが多いかもしれません。

それでも当院では、初診で無理にすべてを結論づけるのではなく、その時々の患者さんに必要なことを、必要な順番で行うことを大切にしています。

今は咳を止めることが必要なのか。
再発を防ぐために治療を整える時期なのか。
それとも、咳の背景にある体質や全身状態、基礎疾患との関係まで見直す時期なのか。

患者さんの状況と理解の準備が整った時に、適切な検査、適切な治療、必要な専門医との連携を行っていく。

当院は、その一つひとつの段階に、できる限り丁寧に伴走していきたいと考えています。

咳だけではなく、「全体の変化」を確認します

呼吸器内科では、咳そのものだけを見るのではありません🫁

たとえば診察では、次のようなことも確認します。

  • 息切れが増えていないか
  • 微熱やだるさが続いていないか
  • 関節の痛みや腫れがないか
  • 目や口の乾燥が強くなっていないか
  • 皮膚の発疹や乾燥、手指の変化がないか
  • 胸やけ、のどの違和感、食後の咳がないか
  • 服用している薬が影響していないか
  • これまでの採血・画像検査で気になる所見がないか

咳は、肺だけの問題ではなく、鼻・のど・胃食道・薬剤・アレルギー・全身疾患など、複数の要因が重なって起こることがあります。

だからこそ、「咳だけを止める」ことを目標にするのではなく、なぜ咳が続いているのかを一緒に整理することが重要です。

専門診療をつなぐことも大切です

現代医療では、それぞれの専門分野が高度に発展しています。

  • 関節や膠原病はリウマチ・膠原病内科
  • 甲状腺は内分泌内科
  • 腸の炎症は消化器内科
  • 咳や息切れは呼吸器内科

それぞれの専門医が診ることには、大きな意味があります。

その一方で、患者さんの症状は必ずしも臓器ごとにきれいに分かれて現れるわけではありません。

「関節の病気はあるけれど、最近咳も続いている」
「甲状腺の治療中だが、息苦しさや動悸も気になる」
「腸の病気で通院しているが、のどの違和感や咳が続く」

こうした時には、複数の診療科の情報をつなげながら考えることが、診断や治療の助けになる場合があります。

「検査が正常」でも、困っている症状は大切です

画像検査や採血で大きな異常がないことは、もちろん安心材料です。

ただし、検査で明らかな異常が見つからないからといって、咳や息苦しさ、疲れやすさが「気のせい」ということではありません。

症状の経過、生活環境、睡眠、アレルギー、服薬内容、仕事や家庭での負担などを丁寧に確認することで、原因の手がかりが見つかることがあります。

必要に応じて、呼吸機能検査、呼気NO検査、胸部画像、アレルギー検査、採血、耳鼻科や消化器内科との連携などを検討します。

長引く咳がある方へ

次のような場合は、一度ご相談ください。

  • 咳が3週間以上続いている
  • 夜間や早朝に咳が強い
  • 息切れ、ゼーゼーする感じ、胸の違和感がある
  • 咳とともに発熱、体重減少、血痰がある
  • 関節痛、皮膚症状、目や口の乾燥などもある
  • 自己免疫疾患や膠原病、甲状腺疾患などで通院中
  • 何度も咳を繰り返している
  • 治療を受けても改善が乏しい

特に、息苦しさが急に強くなった場合、血痰が出た場合、高熱が続く場合、胸痛がある場合は、早めの受診が必要です。

最後に

咳はありふれた症状ですが、その背景は一人ひとり異なります。

「咳だけの問題ではないかもしれない」
「ほかの病気や体調変化とつながっているかもしれない」

そんな視点を持ちながら、当院では呼吸器の症状だけでなく、患者さんの生活や治療歴、全身の状態も含めて診療することを大切にしています😊

長引く咳や、説明のつかない体調不良でお困りの方は、どうぞご相談ください。

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―― かしこくキャッチして “炎症の火種” を早めに消そう🔥 ―― こんにちは🌿やまぐち呼吸器内科・皮膚科クリニック 院長・山口裕礼 です。(呼吸器内科専門医/アレルギー…

投稿者プロフィール

院長:山口裕礼(やまぐちひろみち)
院長:山口裕礼(やまぐちひろみち)
からだ整えラボ
① 医学=呼吸器・アレルギー
② 生活=腸・温活・食・睡眠・肌
③ 幸福=働き方・環境・園芸
“病気を診るだけでなく、人をまるごと診たい”
——その思いを胸に、学びを続けています。
医学的根拠 × 生活習慣 × 心の豊かさ
三位一体の医療をめざしています。
資格:
<医学・医療>医学博士、日本呼吸器学会認定呼吸器専門医、日本アレルギー学会認定アレルギー専門医、日本喘息学会認定喘息専門医、日本内科学会認定内科医、日本喘息学会認定吸入療法エキスパート
<予防医学・代替医療・環境>
機能的骨盤底筋エクササイズpfilAtes™認定 インストラクター国際資格← NEW✨
カラダ取説®マスター・ジェネラル
環境省 環境人材認定事業 日本環境管理協会認定環境管理士、漢方コーディネーター、内面美容医学財団公認ファスティングカウンセラー、日本セルフメンテナンス協会認定腸内環境管理士、腸内環境解析士、日本温活協会認定温活士、薬膳調整師、管理健康栄養インストラクター、食育健康アドバイザー、日本フェムテックマイスター協会公認フェムテックマイスター®上級、公認妊活マイスター®Basic、日本スキンケア協会認定スキンケアアドバイザー、メンタル士心理カウンセラー、アーユルヴェーダアドバイザー、快眠セラピスト、安眠インストラクター
<文化・生活>
日本園芸協会認定ローズ・コンシェルジュ、ローズソムリエ®(バラ資格)
<受賞歴>
第74回日本アレルギー学会学術大会「働き方改革推進奨励賞」受賞