✨「病気は人生のスパイス、でも退屈は人生の毒」

――ショーペンハウアーの哲学から見える“生きる力”とは
こんにちは😊
やまぐち呼吸器内科・皮膚科クリニック 院長の山口裕礼です。
前回のブログでは、
「たとえ病が治らなくても、人は幸せに生きられる」
というテーマで、病気と共に生きることの意味をお話ししました。
(👉 前回の記事はこちら)
今回はその続編として、
哲学者アルトゥール・ショーペンハウアーの有名な言葉
「人生の二大不幸は“病気”と“退屈”である」
を取り上げ、
“病気はある程度あってもいいが、退屈はいけない”
という視点から人生を見つめてみたいと思います🌿
🧠 ショーペンハウアーの言葉が教えること
ショーペンハウアーは、
人間の苦悩の根源は「苦痛(pain)」と「退屈(boredom)」の間を揺れ動くことだと述べました。
苦痛とは、生活の不自由・病気・経済的な困窮など、
“何かを欠いた状態”。
一方の退屈は、何も欠けていないのに“何も感じない状態”。
どちらも不幸ですが、
実は――退屈のほうが、もっと深刻だと私は感じています。
✅ 病気は“悪”とは限らない
病気というのは確かに不自由を伴います。
ですが、医療現場で多くの方と接していて感じるのは、
病気によって人が変わることがあるという事実です。
たとえば、
- 健康のありがたさに気づく
- 人の優しさや支えを実感する
- 「これからの生き方」を見直す
つまり病気は、
「人生の優先順位を整えるきっかけ」になるのです。
以前書いたように、
たとえ治らない病があっても、
その中で笑顔を取り戻し、幸せに暮らす方はたくさんいらっしゃいます。
病気は“終わり”ではなく、“気づき”の始まりなのです🌸
❗ 一方で、退屈は本当に危険
退屈とは、「心が動かない状態」。
人は刺激や変化がなくなると、
エネルギーを失い、心が静かに枯れていきます。
退屈は――
- “生きている実感”を奪います
- “成長”や“学び”を止めます
- “関係性”や“感謝”の感度を鈍らせます
病気は、人生の中で誰もが一度は経験しますが、
退屈は“何も起きないまま生きる”という、もっと静かで深い不幸です。
ショーペンハウアーが「退屈こそ恐れるべき」と言ったのは、
まさにこの“心の死”を意味していたのでしょう。
🔍 病気と退屈を比べてみると…
- 病気は、人生を揺さぶる
→ 人は苦しみの中で新しい意味を見出すことができる。 - 退屈は、人生を停滞させる
→ 何も起きず、変化がないまま心が鈍る。 - 病気は、自己の限界を知る
→ “生きるとは何か”を考えるチャンスになる。 - 退屈は、自己を見失う
→ 目的も情熱も曖昧になっていく。 - 病気は、希望を育てる
→ 医療・人との出会い・回復の道がある。 - 退屈は、希望を奪う
→ “生きている意味”が感じにくくなる。
こうしてみると、
病気は人を内側から磨く可能性を秘めていますが、
退屈は人の心を静かに曇らせることがわかります。
🌱 退屈を防ぐために、できること
退屈を避けるには、
大きな冒険ではなくても“心が動く瞬間”を作ることが大切です✨
- 新しいことを学ぶ 📚
- 季節を感じる 🌸
- 誰かと会話する ☕
- 身体を動かす 🚶♂️
- 小さな挑戦をする 💪
病気の中にあっても、
こうした「心の刺激」を持つことで、
人生はぐっと色づきます🌈
当院の「からだ整えラボ」も、
まさにこの“心と体の動きを取り戻す”活動の一環です。
🧭 まとめ:病気は人生のスパイス、退屈は人生の毒
- 病気は、人生の深さを教えてくれる。
- 退屈は、人生の色を奪っていく。
- 人生の充実は「健康」だけではなく、「心の動き」にある。
🌿 病気を受け入れ、退屈を拒む。
それが、“生きる力”を取り戻す第一歩。
今日も、心が少しでも動く時間を
あなたが過ごせますように✨
📌 やまぐち呼吸器内科・皮膚科クリニック
からだ・こころ・生き方をまるごと支える医療をめざしています🌿
投稿者プロフィール

-
からだ整えラボ
① 医学=呼吸器・アレルギー
② 生活=腸・温活・食・睡眠・肌
③ 幸福=働き方・環境・園芸
“病気を診るだけでなく、人をまるごと診たい”
——その思いを胸に、学びを続けています。
医学的根拠 × 生活習慣 × 心の豊かさ
三位一体の医療をめざしています。
資格:
<医学・医療>医学博士、日本呼吸器学会認定呼吸器専門医、日本アレルギー学会認定アレルギー専門医、日本喘息学会認定喘息専門医、日本内科学会認定内科医、日本喘息学会認定吸入療法エキスパート
<予防医学・代替医療・環境>
カラダ取説®マスター・ジェネラル ← NEW✨
環境省 環境人材認定事業 日本環境管理協会認定環境管理士、漢方コーディネーター、内面美容医学財団公認ファスティングカウンセラー、日本セルフメンテナンス協会認定腸内環境管理士、腸内環境解析士、日本温活協会認定温活士、薬膳調整師、管理健康栄養インストラクター、食育健康アドバイザー、日本フェムテックマイスター協会公認フェムテックマイスター®上級、公認妊活マイスター®Basic、日本スキンケア協会認定スキンケアアドバイザー、メンタル士心理カウンセラー、アーユルヴェーダアドバイザー、快眠セラピスト、安眠インストラクター
<文化・生活>
日本園芸協会認定ローズ・コンシェルジュ、ローズソムリエ®(バラ資格)
<受賞歴>
第74回日本アレルギー学会学術大会「働き方改革推進奨励賞」受賞
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