🧭「医者=メンター」という考え方~健康と幸せへの“旅先案内人”として~

「ずいぶんと自信があるようですね」
「ときに突き放されるように感じます」
時々、こんな風に思われるかもしれません。
でも私は自信満々だからそう振る舞うのではありません。
むしろ、多くの人の“人生の選択”に関わる責任の重さを日々感じています。
だからこそ、患者さんが“本気で変わる”ための言葉を、あえて選んでいるのです。
✅ 私には“ある程度の経験と思考”があります
でも、それは「私のため」ではなく「患者さんのため」の自信です。
医師として、たくさんの症状を見てきました。
何百人、何千人という患者さんと対話してきました。
その中で、少しずつ少しずつ積み上げてきた“経験”と“思考”があります。
その積み重ねが、私の「ある程度の自信」です。
けれどこの“自信”は、私が偉そうにするためのものではなく、
患者さんに安心してもらうために必要な“心構え”でもあるのです。
🌱 医師が迷えば、患者さんも不安になります
逆の立場だったら、どうでしょうか?
- 医師が不安げに「うーん、どうでしょうね…」と言う
- 治療方針を決めかねて、何度も迷いを見せる
そんな医師に出会ったら、患者さんはどんな気持ちになるでしょうか?
「本当に大丈夫かな…?」と、心配になってしまうはずです。
医師が発する言葉の“温度”や“強さ”は、
患者さんのメンタルや治癒力にさえ影響すると私は思っています。
だからこそ私は、できる限り迷いを見せず、
「あなたはこうすればきっとよくなる」と、まっすぐに言うのです。
それが「自信があるように見える」理由かもしれません。
🤝 安心を生むのは“伝え方”と“向き合い方”
ただし、誤解しないでほしいのは、
「ある程度自信があるような口調」であっても、それは一方的な押しつけではないということです。
私は、患者さんの声をよく聴きます。
ある程度の時がたてば、背景を聴き、悩みを聴き、ときには沈黙も一緒に味わいます。
そのうえで、こう伝えるのです。
「今のあなたにとって、一番よい道は、これです。」
この世に、誰にとっても100点満点の“正解”はありません。
それでも、
「あなたにとっての最善の選択肢」を提示することを、私は何よりも大切にしています。
🤔自己判断で右往左往してしまう方へ
診察室では、こんなこともあります。
- 「この薬、もういらないかなと思って止めました」
- 「先生に聞く前に◯◯のサプリを始めました」
- 「ネットではこう書いてあったので…」
もちろん、自分の体のことを自分で考えることは素晴らしいことです。
でも、私たち医師は、同じような症状・経過・失敗・成功を何千件と経験しています。
患者さんにとっては初めてでも、
私にとっては何百回も見てきた“道”であり、“地図”が手元にあるのです。
🧑⚕️医師という名の“旅の案内人”
私は、医者であると同時に、健康と幸せへのメンターだと思っています。
一緒に旅をする案内人=ナビゲーターのような存在です。
でも案内人がいても…
- 勝手に道を外れて迷いの森に入る人もいれば、
- 看板ばかり気にして立ち止まってしまう人もいます。
そんな時、私は無理に引き戻すことはしません。
自分で失敗し、自分で気づくことも大切なプロセスだからです。
💬 信頼関係は“経験の積み重ね”から生まれる
道に迷い、戻ってきたとき。
「先生、やっぱりあの時の判断が正しかったです」
そう言ってもらえるとき、信頼が芽生えます🌱
そして、その経験を繰り返すことで“この人の言うことは聞こう”という気持ちが生まれるのです。
それは、患者さんにとっての“心の地図”になるのかもしれません。
🫂 ひとりじゃないから、前に進める
人生という旅において、
時にメンターである私も迷うことがあります。
完璧な答えが見つからないこともあります。
そんな時でも、患者さんは一人ではありません。
一緒に歩く医師がいて、時には看護師や家族がいて、
支え合う人がいるということが、何よりの力になります。
🔁 メンターを変えるという選択も
人は相性があります。
旅の途中でメンターを変えるのも、一つの選択です。
- 他の医師に相談してみる
- 自分に合うスタイルを探してみる
それもまた、「自分で自分の健康を考える」立派な行動だと思います。
🌱 さいごに|信じる力が未来をひらく
私は、健康と幸せの“案内人”として、
今日も患者さんの人生の一部を歩かせてもらっています。
信じるも、信じないも、
患者さんの自由です。
でも、どうか忘れないでください。
私はいつでも、あなたの“目的地”を一緒に目指しています。
迷ったら、またここに戻ってきてくださいね。
やまぐち呼吸器内科・皮膚科クリニック 山口裕礼
投稿者プロフィール

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資格:
<医学・医療>医学博士、日本呼吸器学会認定呼吸器専門医、日本アレルギー学会認定アレルギー専門医、日本喘息学会認定喘息専門医、日本内科学会認定内科医、日本喘息学会認定吸入療法エキスパート
<予防医学・代替医療・環境>
環境省 環境人材認定事業 日本環境管理協会認定環境管理士、漢方コーディネーター、内面美容医学財団公認ファスティングカウンセラー、日本セルフメンテナンス協会認定腸内環境管理士、腸内環境解析士、日本温活協会認定温活士、薬膳調整師、管理健康栄養インストラクター、食育健康アドバイザー、日本フェムテックマイスター協会公認フェムテックマイスター®上級、公認妊活マイスター®Basic、日本スキンケア協会認定スキンケアアドバイザー、メンタル士心理カウンセラー
<文化・生活>
日本園芸協会認定ローズ・コンシェルジュ、ローズソムリエ®(バラ資格)
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