🌸「花が好きな人は、人の痛みがわかる」

——『勿忘草の咲く町で』を読みながら思う、医療と人生の哲学
こんにちは。
やまぐち呼吸器内科・皮膚科クリニック
院長の山口裕礼です 😊
最近、夏川草介先生の最新作
『勿忘草(わすれなぐさ)の咲く町で』
を読み進めています。
物語の中に、こんな一節がありました。
「花が好きな人間は、人の痛みのわかる人です」
診療室でこの言葉を読むと、
胸の奥がふっとあたたかくなるような、
そして少し切なくなるような、
そんな気持ちに包まれます。
🌿 なぜ「花が好きな人」は痛みに寄り添えるのか?
花を愛するということは、
単に“綺麗だから好き”ということではありません。
🌱 季節を感じ
🌱 移ろいを知り
🌱 散っていく尊さを見つめ
🌱 小さな変化に気づく心を持つ
それらすべてが、
誰かの“痛み”や“沈黙”に気づける力につながります。
花に向き合うというのは、
実は人間に向き合うことと、とても似ているのです。
🌹 私がバラの資格を取った理由
私は医療とは別に、
- 日本園芸協会認定 ローズ・コンシェルジュ
- ローズソムリエ®
という薔薇の専門資格を持っています。
「医者なのに、なぜバラ?」
そう思われるかもしれません。
でも実は、
医療と薔薇は深いところでつながっています。
バラを育てていると——
🌹 日々少しずつ変わる葉色
🌹 水が足りないときの沈んだ姿
🌹 冬の沈黙
🌹 春の圧倒的な生命の爆発
そのひとつひとつが、
人間の回復や痛み、揺れ動く心そのもののように思えるのです。
花の変化に気づくということは、
人の変化にも気づくということ。
だから私は、
バラを学びながら、
人を診る力もまた磨かれているように感じます。
🌸 花に寄り添える人は、患者さんにも寄り添える
医師という仕事は、
“治すこと”だけが本質ではありません。
治せない状況もあり、
延ばせる命にも限りがあります。
しかし——
💐 気づくこと
💐 汲みとること
💐 寄り添うこと
これらは、いつだってできる。
花を愛する心とは、
そのまま「人に対する姿勢」そのものです。
だから私は、
本を読みながら思うのです。
花が好きな人は、人の痛みに気づこうとする人。
だから医療にも向いている。
そして、
人の痛みを理解しようとする努力は、
医師である前に、
“ひとりの人間としてどう生きるか”という哲学でもあるのだと。
🌼 最後に
『勿忘草の咲く町で』の言葉は、
医療の現場で日々揺れ動く私たちの心を、
優しく支えてくれる一冊です。
花を見つめる眼差しと、
患者さんを見つめる眼差しは、
本当は同じ場所にあるのかもしれません。
今日の診療室で誰かにそっと向けたまなざしが、
その人の心を明るく照らす
“ひとつの花”になれば嬉しいです 🌷✨
投稿者プロフィール

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からだ整えラボ
① 医学=呼吸器・アレルギー
② 生活=腸・温活・食・睡眠・肌
③ 幸福=働き方・環境・園芸
“病気を診るだけでなく、人をまるごと診たい”
——その思いを胸に、学びを続けています。
医学的根拠 × 生活習慣 × 心の豊かさ
三位一体の医療をめざしています。
資格:
<医学・医療>医学博士、日本呼吸器学会認定呼吸器専門医、日本アレルギー学会認定アレルギー専門医、日本喘息学会認定喘息専門医、日本内科学会認定内科医、日本喘息学会認定吸入療法エキスパート
<予防医学・代替医療・環境>
カラダ取説®マスター・ジェネラル ← NEW✨
環境省 環境人材認定事業 日本環境管理協会認定環境管理士、漢方コーディネーター、内面美容医学財団公認ファスティングカウンセラー、日本セルフメンテナンス協会認定腸内環境管理士、腸内環境解析士、日本温活協会認定温活士、薬膳調整師、管理健康栄養インストラクター、食育健康アドバイザー、日本フェムテックマイスター協会公認フェムテックマイスター®上級、公認妊活マイスター®Basic、日本スキンケア協会認定スキンケアアドバイザー、メンタル士心理カウンセラー、アーユルヴェーダアドバイザー、快眠セラピスト、安眠インストラクター
<文化・生活>
日本園芸協会認定ローズ・コンシェルジュ、ローズソムリエ®(バラ資格)
<受賞歴>
第74回日本アレルギー学会学術大会「働き方改革推進奨励賞」受賞
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