クリニックだより

京都・智積院の歴史と文化に触れて(後編)

京都・智積院の歴史と文化に触れて(後編)

みなさま、こんにちは。やまぐち呼吸器内科・皮膚科クリニックの院長、山口裕礼です。

前回のブログでは、智積院での宿坊体験と朝のお勤めについてお伝えしました。

今回は、智積院の歴史や境内の見どころである名勝庭園、そして国宝の障壁画について詳しくご紹介いたします。

智積院とは

歴史と背景

智積院(ちしゃくいん)は、京都市東山区に位置する真言宗智山派の総本山です。

創建は16世紀末で、元々は和歌山県の根来寺(ねごろじ)に由来します。

豊臣秀吉による根来寺の焼き討ち後、僧・玄宥(げんゆう)により京都で再興されました。

智積院は長い歴史の中で、多くの文化財を守り続けてきました。

その中には、国宝や重要文化財に指定されている建造物や美術品が数多く含まれています。

僧侶の方による境内案内

朝のお勤めと護摩行の後、僧侶の方の案内で境内を拝観しました。

一般の拝観時間前のため、宿泊者だけの特別な時間を過ごすことができました。

名勝庭園「利休好みの庭」

庭園の特徴

智積院の庭園は、国の名勝に指定されています。

桃山時代を代表する庭園で、「利休好みの庭」とも言われています。

庭園は池泉回遊式で、池や石組み、植栽が巧みに配置され、美しい景観を作り出しています。

早朝の庭園拝観
朝の静寂の中、僧侶の方の説明を聞きながら庭園を散策しました。

池に映る木々や苔むした石畳、季節の花々が織りなす風景は、心を洗われるような美しさでした。

庭園に込められた想い
庭園には、智積院の歴史や仏教の教えが込められています。

石組みや配置には深い意味があり、それを知ることでより一層庭園の魅力を感じることができました。

国宝・長谷川等伯一門の障壁画

絢爛豪華な障壁画

智積院には、安土桃山時代の画家である長谷川等伯(はせがわ とうはく)とその息子・久蔵(きゅうぞう)による障壁画が所蔵されています。

これらの障壁画は国宝に指定されており、その美しさと技術の高さはまさに圧巻です。

主な作品

桜図:等伯が手がけた作品で、満開の桜が豪華に描かれています。

楓図:久蔵の代表作で、紅葉した楓が鮮やかに表現されています。

作品の見どころ
障壁画は金箔を背景に、植物や自然が大胆かつ繊細に描かれています。

色彩のコントラストや筆遣いの巧みさは、見る者を魅了します。

僧侶の方の解説を聞きながら拝見することで、作品に込められた思いや歴史的背景を深く理解することができました。

その他の見どころ

金堂(本堂)
智積院の本堂である金堂は、壮大な建築美を誇ります。

ご本尊である大日如来が祀られており、参拝者は祈りを捧げます。堂内の装飾や仏像の数々も見応えがあります。

明王殿
明王殿は、不動明王を祀るお堂です。

護摩行が行われる場所であり、炎とともに祈りを捧げる迫力ある儀式が体験できます。

智積院で感じたこと

歴史と文化が凝縮された智積院を訪れ、改めて日本の伝統や信仰の深さに触れることができました。

庭園や障壁画を通じて、自然や芸術が人々の心に与える影響の大きさを実感しました。

また、患者様の健康と幸福を祈願する中で、自分自身も心が洗われ、新たな気持ちで日々の診療に取り組む力をいただきました。

皆様へのおすすめ

智積院は、観光地としても大変魅力的な場所です。

歴史ある建築物、美しい庭園、そして国宝の障壁画など、見どころがたくさんあります。

忙しい日常を離れ、静かな環境で自分自身と向き合う時間を持つのはいかがでしょうか。

特に、早朝の境内は静寂に包まれ、心穏やかなひとときを過ごすことができます。

宿坊に宿泊することで、通常では体験できない特別な時間を過ごすことができます。

最後に

皆様の健康と幸福を心からお祈りしております。

季節の変わり目で体調を崩しやすい時期ですので、どうぞお身体をご自愛ください。

何かお困りのことやご相談がございましたら、お気軽に当クリニックまでお声かけください。これからも皆様の健康を全力でサポートさせていただきます。

やまぐち呼吸器内科・皮膚科クリニック
院長 山口裕礼

いよいよ学会発表の場へ出発!

投稿者プロフィール

院長:山口裕礼(やまぐちひろみち)
院長:山口裕礼(やまぐちひろみち)
2017年1月、希望が丘(神奈川県横浜市)にて、やまぐち呼吸器内科・皮膚科クリニックを開院しました。