インフルエンザ後にアトピー性皮膚炎が悪化する理由とは?

こんにちは。やまぐち呼吸器内科・皮膚科クリニックの山口裕礼です。
インフルエンザにかかった後、アトピー性皮膚炎の症状が悪化したと感じることはありませんか?
実は、この現象には医学的な理由があります。
今回は、その理由と対策についてお話しします。
インフルエンザとアトピーの関係
インフルエンザは、体全体の免疫システムに大きな負担をかけます。
この炎症反応が、アトピー性皮膚炎を持つ方の肌にも影響を及ぼし、症状を悪化させる要因となるのです。
症状が悪化する主な理由
免疫バランスの乱れ
インフルエンザに感染すると、免疫が過剰に反応しやすくなります。
もともとアトピー性皮膚炎の方は免疫の調整が難しい傾向にあるため、この免疫の乱れが肌のバリア機能をさらに低下させてしまいます。
ストレスとホルモンの影響
感染時の高熱や体調不良は、体に大きなストレスを与えます。
このストレスがホルモンバランスを崩し、アトピー性皮膚炎の症状を悪化させることがあります。
薬の影響
インフルエンザの治療で使用される一部の薬が肌の乾燥を助長する場合があります。
特に抗ウイルス薬や解熱剤は体に必要な水分を消耗させることがあり、肌の状態に影響を与えることがあります。
悪化を防ぐためのポイント
- 十分な保湿を心がける
肌のバリア機能を守るために、普段よりも入念に保湿ケアを行いましょう。入浴後すぐに保湿剤を使用するのがおすすめです。 - ストレスを軽減する
体調が回復したら、リラックスできる時間を持つことが大切です。十分な睡眠や軽い運動も効果的です。 - 主治医に相談する
症状がひどい場合は、主治医に相談してください。アトピー性皮膚炎の適切な治療法を提案してもらいましょう。
最後に
インフルエンザの後にアトピー性皮膚炎が悪化することはよくあることですが、適切なケアを行うことで症状を和らげることができます。
お困りの際は、当院までお気軽にご相談ください。
皆さんの健康な生活をサポートできるよう、これからもお手伝いさせていただきます。
やまぐち呼吸器内科・皮膚科クリニック
山口裕礼
投稿者プロフィール

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資格:医学博士、日本呼吸器学会認定呼吸器専門医、日本アレルギー学会認定アレルギー専門医、日本喘息学会認定喘息専門医、日本内科学会認定内科医、日本喘息学会認定吸入療法エキスパート
環境省 環境人材認定事業 日本環境管理協会認定環境管理士、漢方コーディネーター、内面美容医学財団公認ファスティングカウンセラー、日本セルフメンテナンス協会認定腸内環境管理士、腸内環境解析士、日本温活協会認定温活士、薬膳調整師、管理健康栄養インストラクター、食育健康アドバイザー、日本園芸協会認定ローズ・コンシェルジュ、ローズソムリエ®(バラ資格)
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