口腔内フローラとは?お口の健康を支える見えない存在
こんにちは。やまぐち呼吸器内科・皮膚科クリニックの山口裕礼です。
今回のテーマは「口腔内フローラ」。
お口の健康に深く関わるこの言葉を聞いたことがあるでしょうか?
これは、お口の中に住む目には見えない微生物たちのことを指します。
口腔内フローラって何?
「口腔内フローラ」とは、口の中に存在する微生物(細菌、真菌、ウイルスなど)の集まりのことを言います。
具体的には以下のような菌が含まれます:
- 善玉菌:健康を守る働きをする菌(例:乳酸菌など)
- 悪玉菌:虫歯や歯周病を引き起こす菌(例:ミュータンス菌など)
- 日和見菌:普段は大人しいが、バランスが崩れると悪玉菌として働く菌
これらが絶妙なバランスを保つことで、お口の健康が維持されます。
口腔内フローラの役割
お口の中の菌がどのような働きをしているかをご紹介します。
- 口腔の健康を守る
善玉菌が悪玉菌の増殖を抑えることで、虫歯や歯周病の予防につながります。 - 消化を助ける
口腔内の菌は食べ物を分解する手助けをし、消化の第一段階をサポートします。 - 免疫機能を支える
口腔内フローラが健康であれば、体全体の免疫力をサポートします。 - 口臭を抑える
善玉菌が優勢であれば、悪臭を発生させる悪玉菌を抑制できます。
口腔内フローラが乱れる原因
口腔内フローラのバランスが崩れると、虫歯、歯周病、口臭、さらには全身の健康にも影響を与えることがあります。
以下のような要因で乱れやすくなります:
- 不十分な歯磨き
食べかすが溜まると悪玉菌が増えやすくなります。 - 甘いものの過剰摂取
糖分は悪玉菌のエサになり、増殖を促します。 - ストレス
ストレスが多いと唾液の分泌が減り、菌が増えやすい環境になります。 - 不規則な生活
睡眠不足や栄養バランスの乱れは、全身の免疫力を低下させ、口腔内にも影響します。
口腔内フローラを整えるための方法
口腔内フローラのバランスを保つには、日々のケアが重要です。
以下のポイントを参考にしてみてください。
- 正しい歯磨きを心がける
歯ブラシだけでなく、デンタルフロスや歯間ブラシを使って、歯と歯の間もしっかりケアしましょう。 - バランスの取れた食事
発酵食品(ヨーグルト、納豆など)を積極的に摂ると、善玉菌が増えやすくなります。 - 唾液の分泌を促す
ガムを噛んだり、よく噛んで食べることで唾液の分泌が増え、菌のバランスが整います。 - 定期的に歯科を受診する
専門的なクリーニングや虫歯・歯周病の早期発見のために、定期的な受診を心がけましょう。 - 過剰な殺菌を避ける
殺菌力の強すぎる洗口液を頻繁に使うと、善玉菌まで殺してしまう可能性があります。使用頻度に注意してください。
医師からのメッセージ
口腔内フローラは、お口の健康だけでなく、全身の健康にも影響を与えます。
お口のケアをしっかり行うことは、健康な毎日を送るための第一歩です。
もしお口の健康に不安があれば、当クリニックや歯科医にお気軽にご相談ください。
あなたの健康をサポートするために全力でお手伝いします!
やまぐち呼吸器内科・皮膚科クリニック
山口裕礼
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