喘息治療とステロイドの関係 〜必要性と腸内細菌への影響〜
こんにちは。やまぐち呼吸器内科・皮膚科クリニックの山口裕礼です。
今回のブログでは、喘息の治療でよく使われる吸入ステロイドや全身ステロイドについて、その必要性と腸内細菌への影響、そして日常の生活習慣で気をつけたいことをお話しします。
吸入ステロイドと全身ステロイドの違い
吸入ステロイド
吸入ステロイドは気道に直接働きかけ、炎症を抑える薬です。
全身の副作用について
ごく微量のステロイドしか全身に回らないため、全身への副作用はほぼないと考えられています。
定期的な吸入が必要とされる場合でも、用量を正しく守ることで、安心して続けられる治療法です。
全身ステロイド
一方、全身ステロイドは内服や点滴などによってステロイドを全身に行き渡らせる治療です。
全身の副作用について
吸入ステロイドよりも強力な効果がある分、免疫機能や腸内細菌に影響を与える可能性があります。
しかし、喘息発作はときに命にかかわることがあり、全身ステロイドが必要となる場面も少なくありません。
なぜステロイドを使用するのか
喘息の発作時には気道が激しく炎症を起こし、呼吸が困難になるリスクがあります。
当院でも、必要な場合には全身ステロイドを使用しますが、むやみには使いません。
患者さんの症状や重症度に応じて、できるだけ負担の少ない治療法を選択しています。
ステロイド使用と腸内細菌への影響
全身ステロイドを使用すると、腸内細菌のバランスに影響を与える可能性があります。
これは免疫システムに対する影響とも深く関連しています。
ステロイドが腸内環境に与える影響を最小限にするためにも、日頃の食生活や生活習慣を見直すことが大切です。
日常で心がけたいこと
- 糖分の多いものを控える
清涼飲料水やお菓子など、糖分が多い食品は腸内の悪玉菌を増やしやすくなります。血糖コントロールの面でも、過剰な糖分は避けましょう。 - 精製食品の取り過ぎに注意
白米や白パン、精白小麦を使った食品ばかりの食事は、腸内細菌バランスを乱す一因になります。全粒粉や玄米など、食物繊維や栄養素を多く含む食材を取り入れましょう。 - 発酵食品や食物繊維を積極的に摂る
ヨーグルトや納豆、味噌などの発酵食品は善玉菌を増やし、腸内環境をサポートしてくれます。また、野菜や果物、海藻類など、食物繊維が豊富な食品もおすすめです。 - 適度な運動と十分な休養
運動不足やストレス、睡眠不足は免疫バランスや腸内環境に影響を与えます。無理のない範囲で身体を動かし、しっかり休養をとるようにしましょう。
Q&A
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吸入ステロイドは長期的に使っても大丈夫ですか?
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吸入ステロイドは局所的に作用するため、全身への影響はごくわずかです。医師の指示通りに定期的に使用すれば、安全に喘息をコントロールできる場合が多いです。
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全身ステロイドを服用しているときに気をつけるべきことは?
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高血糖や高血圧、免疫低下などの副作用に注意が必要です。甘いものや精製食品を避け、食事や生活習慣に気をつけることで、腸内環境を含めた体調管理に役立ちます。また、疑問や不安があれば早めに医師に相談してください。
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ステロイドの副作用を減らすためにサプリメントなどを使うべきでしょうか?
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サプリメントはあくまで補助的なもので、まずは食事や運動、睡眠などの基本的な生活習慣を整えることが大切です。個々の状況に応じてサプリメントを検討する場合には、主治医や栄養の専門家に相談してください。
当院では、患者さん一人ひとりの症状や状態に合わせた治療を行い、必要なときにはステロイドを適切に使用します。
腸内環境や日常の食生活についてご不安がある方は、お気軽にやまぐち呼吸器内科・皮膚科クリニックまでご相談ください。
やまぐち呼吸器内科・皮膚科クリニック
山口 裕礼
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