【医師の読書】連休に読む『般若心経』――医学だけでは届かない場所のために📖

やまぐち呼吸器内科・皮膚科クリニック
院長 山口裕礼です。

連休の中日、診療を離れて、静かに本を読んでいます☕
今回手に取ったのは、瀬戸内寂聴さんの『生きるとは 般若心経』です。

今日は、この読書を通して感じたことを、患者さんの皆さまにお伝えしたいと思います。

※最初にお伝えしますが、これは宗教の話をするためのブログではありません。
医師として「生きること」を考える中での一つの学びです🌿

般若心経とは何か?――とても短い「生き方のエッセンス」✨

般若心経は、わずか262文字ほどの、とても短いお経です。

しかしその中には、

  • 人はなぜ苦しむのか
  • どうしたら苦しみから解放されるのか
  • どう生きれば心が安らぐのか

という、人間の根本的な問いへの答えが凝縮されています。

寂聴さんはこれを、
「生きるための智慧」
と表現されています。

「彼岸」とは何か?――苦しみのない世界へ渡るという考え🌅

本書の中で印象的だったのが、「彼岸」という言葉です。

彼岸とは、

  • 苦しみのない世界
  • 心が穏やかな状態

を意味します。

それに対して、私たちが今生きている世界は「此岸」。

ここには、

  • 不安
  • 怒り
  • 病気
  • 人間関係の悩み

があります。

まさに、日常そのものです。

患者さんの中にも、

「どうして自分ばかりこんなに苦しいのか」
「生きるのがつらい」

そうおっしゃる方がいます。

これは薬だけでは解決できない問題です。

医師として、いつも無力さを感じる瞬間でもあります。

彼岸へ渡る方法――六波羅蜜(ろくはらみつ)🕊

般若心経では、苦しみの世界から安らぎの世界へ渡る方法として、

六波羅蜜(ろくはらみつ)

という6つの行いが示されています。

とても難しく聞こえますが、内容は実はとてもシンプルです。

① 布施(ふせ)🎁

人に何かを与えること

  • 親切にする
  • 優しい言葉をかける
  • 話を聞いてあげる

これも立派な布施です。

医療もまた、布施の一つだと私は思っています。

② 持戒(じかい)🧭

自分を律すること

規則正しい生活
身体を大切にすること

これはまさに、健康の基本です。

③ 忍辱(にんにく)🌱

耐えること

生きていれば、理不尽なこともあります。

それでも折れずに生きること。

患者さんから、私は日々それを教わっています。

④ 精進(しょうじん)🔥

努力すること

無理をすることではありません。

少しずつ前に進むことです。

⑤ 禅定(ぜんじょう)🧘

心を静めること

呼吸を整える
ゆっくり座る

これは、まさに呼吸器内科医として強く共感する部分です。

呼吸は、心と直結しています。

⑥ 智慧(ちえ)💡

物事の本質を見る力

苦しみも、永遠ではない

そう理解することです。

般若心経は「どの宗派でもよい」――つまり人類共通の智慧🌏

寂聴さんは、

般若心経は特定の宗派のものではなく、
どの宗派でも読まれている

と書かれています。

本の中に、浄土真宗は読まれないと書かれています。

つまりこれは、

宗教のためのものではなく、

人が生きるための智慧

なのだと思います。

医学だけでは救えない苦しみがある

私は西洋医学を学びました。

聖マリアンナ医科大学では、聖書にも触れました。

神社にも行きますし、お寺にも行きます。

特別な信仰があるわけではありません。

皆さまと同じ感覚です。

しかし診療をしていると、

どうしても医学だけでは救えない苦しみ

に出会います。

薬では解決できない痛みがあります。

その時、

医師として何ができるのか

それを考えるために、

私は本を読みます。

医療とは「寄り添うこと」🤝

般若心経の教えは、

特別なことをしなさい

と言っているわけではありません。

  • 人に優しくする
  • 心を整える
  • 少しずつ前を向く

それだけです。

医療も同じです。

完璧に治せなくても、

寄り添うことはできる。

見捨てないことはできる。

私はそう思っています。

最後に――連休に、少しだけ立ち止まってみませんか?🍀

忙しい日々の中で、

私たちは自分の心を置き去りにしがちです。

連休は、

少しだけ立ち止まる時間です。

深呼吸をしてみてください。

それだけでも、

心は少し楽になります。

それもまた、

般若心経の教えの一つなのだと思います。

やまぐち呼吸器内科・皮膚科クリニック
院長 山口裕礼

投稿者プロフィール

院長:山口裕礼(やまぐちひろみち)
院長:山口裕礼(やまぐちひろみち)
からだ整えラボ
① 医学=呼吸器・アレルギー
② 生活=腸・温活・食・睡眠・肌
③ 幸福=働き方・環境・園芸
“病気を診るだけでなく、人をまるごと診たい”
——その思いを胸に、学びを続けています。
医学的根拠 × 生活習慣 × 心の豊かさ
三位一体の医療をめざしています。
資格:
<医学・医療>医学博士、日本呼吸器学会認定呼吸器専門医、日本アレルギー学会認定アレルギー専門医、日本喘息学会認定喘息専門医、日本内科学会認定内科医、日本喘息学会認定吸入療法エキスパート
<予防医学・代替医療・環境>
機能的骨盤底筋エクササイズpfilAtes™認定 インストラクター国際資格← NEW✨
カラダ取説®マスター・ジェネラル
環境省 環境人材認定事業 日本環境管理協会認定環境管理士、漢方コーディネーター、内面美容医学財団公認ファスティングカウンセラー、日本セルフメンテナンス協会認定腸内環境管理士、腸内環境解析士、日本温活協会認定温活士、薬膳調整師、管理健康栄養インストラクター、食育健康アドバイザー、日本フェムテックマイスター協会公認フェムテックマイスター®上級、公認妊活マイスター®Basic、日本スキンケア協会認定スキンケアアドバイザー、メンタル士心理カウンセラー、アーユルヴェーダアドバイザー、快眠セラピスト、安眠インストラクター
<文化・生活>
日本園芸協会認定ローズ・コンシェルジュ、ローズソムリエ®(バラ資格)
<受賞歴>
第74回日本アレルギー学会学術大会「働き方改革推進奨励賞」受賞