待ち時間と心の持ち方:『夜と霧』から学ぶ
やまぐち呼吸器内科・皮膚科クリニックの山口裕礼です。
今回は、待ち時間について少し考えてみたいと思いますが、その前に少しだけ本の紹介をさせてください。
ヴィクトール・フランクルの『夜と霧』は、彼自身が第二次世界大戦中に強制収容所での過酷な生活を体験し、その中で見出した「人間の心の強さ」について語った本です。
極限状態でも、人はその状況にどう向き合い、どう感じるかによって、精神的に乗り越える力を持つことができると説いています。
この考え方は、日常の小さな困難や待ち時間にも通じるものがあると私は感じます。
待ち時間の心の持ち方を考えてみましょう
例えば、人気のラーメン屋さんやディズニーランドでの待ち時間を思い浮かべてください。
長く並んでいると、その待ち時間が少し辛く感じることもあれば、期待感であっという間に感じることもありますよね。
これと同じように、待ち時間をどう捉えるかが、その時間を快適に過ごせるかどうかに大きく影響します。
フランクルは『夜と霧』の中で、過酷な状況でも「心の持ち方」を大切にし、自分でコントロールできる部分に焦点を当てることが、精神的な強さを生むと語っています。
クリニックでの待ち時間は、強制収容所のような極限状況とはまったく異なりますが、どのような状況でも「どう感じるか」は自分次第という考え方は、待ち時間においても役立つものです。
待ち時間を有効に使うコツ
私たちは、患者さんの待ち時間が少しでも快適になるよう、待合室にはパンフレットやテレビ、Wi-Fi環境をご用意しています。
読書をしたり、スマートフォンでお気に入りの動画を見たり、リラックスする時間に使っていただけると嬉しいです。
待ち時間をどう過ごすか、そしてそれをどう受け止めるかの積み重ねが、やがて大きな力になります。
小さな場面での忍耐や工夫が、ご自身の心を強くし、日々の困難を乗り越える力を育むことにつながります。
待ち時間のような日常の中でも、どのようにその時間を有意義に使うかが、心の健康にも影響を与えるかもしれません。
長時間お待ちいただくことについて
お待ちいただく時間が長くなることがあるかもしれません。
急患対応や、検査結果が必要な場合にはどうしても時間がかかってしまうことがあります。
この点については、スタッフ一同できる限り効率よく診療を進め、待ち時間を短くするために努力しております。
たとえば、予約システムの改善や診療プロセスの見直しなどを積極的に行っています。
長時間お待たせしてしまう際には、どうぞご理解いただけますと幸いです。
皆さまに寄り添う医療を目指して
私たちは、クリニックにお越しいただく皆さまお一人お一人に、最適な治療を提供するために、丁寧な診察と診療を心がけています。
そのため、どうしてもお待ちいただく時間が発生してしまうことがありますが、少しでもその時間が快適に感じられるように努めています。
スタッフ一同、待ち時間の短縮だけでなく、皆さまが前向きな気持ちで治療に取り組める環境作りにも注力してまいります。
結びに
ヴィクトール・フランクルの『夜と霧』から学ぶ「心の持ち方」は、日常の小さな場面でも活用できるものです。
待ち時間もその一つであり、どう過ごすかを工夫することで、日々の心の健康にもつながります。
私たちも、患者さんに寄り添いながら、より良い医療を提供するためにこれからも努力してまいります。
今後とも、どうぞよろしくお願いいたします。
投稿者プロフィール
- 2017年1月、希望が丘(神奈川県横浜市)にて、やまぐち呼吸器内科・皮膚科クリニックを開院しました。
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