クリニックだより

夫婦での受診について|個別診察の大切さ

夫婦での受診について|個別診察の大切さ

やまぐち呼吸器内科・皮膚科クリニックでは、夫婦で一緒に受診される患者様も多くいらっしゃいます。

お互いに支え合い、健康を気遣う姿勢はとても素晴らしいことです。

しかし、当院では多くの場合、お二人を別々にお呼びして診察を行っています。

これは「一緒に診察した方が良いのでは?」と思われるかもしれませんが、そこには大切な理由があります。

お一人おひとりの状態が異なること

まず、私たちは一人ひとりの状態が異なることを理解しています。

たとえ夫婦であっても、健康状態や症状はそれぞれ異なります。

ある方が「大丈夫」と感じていても、もう一方が実際には注意を要する状態であることも少なくありません。

また、診察中に互いの意見や感情が影響し合い、必要な情報が伝わりにくくなることもあります。

例えば、夫の症状について話しているときに、奥様が「それは大丈夫よ」と無意識に話を遮ってしまうことがあるかもしれません。

お互いの影響を避けるため

このように、良い意味での影響ならば問題ありませんが、時には正確な診察を妨げることがあります。

そのため、私たちは患者様お一人おひとりの状態をしっかり把握し、適切な治療を行うために、個別に診察をさせていただいています。


しかし自分自身でうまく症状を言葉に出せなかったり、表現が難しい場合は家族の力も必要とします。

優先順位は患者ご本人が最優先

また、優先順位としても、まずは患者ご本人が最も重要です。

ご本人の健康がしっかり守られることが、最終的にはご家族全体の健康にもつながります。

その次に、家族のサポートや意見を取り入れることで、全体の治療方針がより良いものになると考えています。

個別診察の重要性

もちろん、患者様それぞれのご事情によって診察の進め方は変わることもあります。

親や配偶者の影響は大きく、家族の関係性が健康に大きく影響を与えることも理解しています。

しかし、その上で、正確な診断と治療を行うために、別々に診察することが最適な場合が多いのです。

お互いの健康を大切にする気持ちを尊重しつつ、私たちは患者様お一人おひとりの状態をしっかりと見つめ、最適な医療を提供できるよう努めています。

どうぞご理解いただき、今後ともご協力をお願い申し上げます。

やまぐち呼吸器内科・皮膚科クリニック 山口裕礼


投稿者プロフィール

院長:山口裕礼(やまぐちひろみち)
院長:山口裕礼(やまぐちひろみち)
2017年1月、希望が丘(神奈川県横浜市)にて、やまぐち呼吸器内科・皮膚科クリニックを開院しました。