🧁第1回「え?お菓子と喘息に関係が⁉」なんとなく気になる“共通点”のはなし

こんにちは。やまぐち呼吸器内科・皮膚科クリニックの山口裕礼です🌿
日々の診療のなかで、ふと「ん?」と思う瞬間があるものです。
とくに、喘息がなかなか治まらない患者さんを診ていると、
「なんとなく、甘いものが好きな人が多いような……?」
そんなうまく言葉にできない“共通点”を感じることがあります。
🍬“甘いもの好き”と“喘息の重さ”に見える不思議なリンク
もちろん、これは単なる偶然かもしれません。
でも、甘いお菓子が習慣になっている人ほど、真菌アレルギー(カビアレルギー)を持っていることが多いようにも見えるのです🧫
たとえば…
- 空気中のアスペルギルス
- 家の中に潜むアルテルナリア
こうした真菌(カビ)に対する感作は、喘息を悪化させやすいとされています。
そして、この“真菌アレルギー”のある人に、なぜか甘党が多い印象を受けるのです。
🌫️真菌アレルギーとは?
真菌(カビ)は、目に見えなくても日常の空気中にふわふわと存在しています。
その胞子を吸い込むことで、アレルギー症状や喘息が悪化する人がいます。
とくにアスペルギルスやアルテルナリアは、重症喘息との関連が深いとされており、
治療に難渋するケースでは、真菌の感作が隠れていることもしばしばです。
🧩「腸と肺はつながっている」…なら、食べ物も関係あるかも?
最近の研究では、腸と肺が“免疫を通じて影響し合っている”という「腸肺軸」の存在が注目されています🧬
さらに、腸内にはカンジダ菌などの“真菌”も常在していて、
これが炎症やアレルギーに関与しているのでは?という説もあります。
仮に、甘いものが腸内のカビ(特にカンジダ)を増やすとしたら、
それが肺に何らかの形で影響していても不思議ではありません。
❓まだ確定ではないけれど…
もちろん、これは確立された因果関係ではありません。
でも、科学的なピースを組み合わせていくと、
「甘味の摂取 → 腸内真菌の変化 → 全身の免疫反応 → 肺の炎症増悪」というルートがあり得るのでは?という仮説が見えてきます。
📝次回予告
第2回では、
📌 「空気中の敵!喘息と真菌(アスペルギルス・アルテルナリア)」
について、より具体的にお話ししていきます🌬️
📣このシリーズでは、「もしかして?」と思うことから始めて、
医学の知見をやさしく組み合わせながら、喘息の見えにくい側面を紐解いていきます。
患者さんご自身が「生活と病気のつながり」に気づくきっかけになれば幸いです🌱
投稿者プロフィール

-
からだ整えラボ
① 医学=呼吸器・アレルギー
② 生活=腸・温活・食・睡眠・肌
③ 幸福=働き方・環境・園芸
“病気を診るだけでなく、人をまるごと診たい”
——その思いを胸に、学びを続けています。
医学的根拠 × 生活習慣 × 心の豊かさ
三位一体の医療をめざしています。
資格:
<医学・医療>医学博士、日本呼吸器学会認定呼吸器専門医、日本アレルギー学会認定アレルギー専門医、日本喘息学会認定喘息専門医、日本内科学会認定内科医、日本喘息学会認定吸入療法エキスパート
<予防医学・代替医療・環境>
カラダ取説®マスター・ジェネラル ← NEW✨
環境省 環境人材認定事業 日本環境管理協会認定環境管理士、漢方コーディネーター、内面美容医学財団公認ファスティングカウンセラー、日本セルフメンテナンス協会認定腸内環境管理士、腸内環境解析士、日本温活協会認定温活士、薬膳調整師、管理健康栄養インストラクター、食育健康アドバイザー、日本フェムテックマイスター協会公認フェムテックマイスター®上級、公認妊活マイスター®Basic、日本スキンケア協会認定スキンケアアドバイザー、メンタル士心理カウンセラー、アーユルヴェーダアドバイザー、快眠セラピスト、安眠インストラクター
<文化・生活>
日本園芸協会認定ローズ・コンシェルジュ、ローズソムリエ®(バラ資格)
<受賞歴>
第74回日本アレルギー学会学術大会「働き方改革推進奨励賞」受賞
最新の投稿
からだ整えラボ2025年11月21日🍷2025年のボジョレー・ヌーヴォーをいただきました
からだ整えラボ2025年11月21日🔥 インフルにかかりやすい人の“5つの共通点”が判明!今年の異常流行で必ず知っておきたい最新科学
クリニックだより2025年11月20日【空気が“極度に乾燥する冬”へ⚠️】今年の年末はインフルと咳が“爆発的に悪化”する予感…
クリニックだより2025年11月20日【12月でも間に合います】「打ちたかったのに忘れていた」患者さんのために


