今年のワクチンは効くの?医師が“本当の意味”を解説します💉✨

🌀インフルエンザ新変異株「K亜系統」が急拡大!

こんにちは。
やまぐち呼吸器内科・皮膚科クリニックの山口裕礼です。

今、日本を含む北半球でインフルエンザA型H3N2の新変異株「K亜系統」が猛スピードで広がっています。
ニュースでも連日取り上げられ、患者さんからも
「今年のワクチンは効果あるの?」
という質問が本当に増えています。

今日は、この疑問に科学的エビデンスと臨床現場の感覚を合わせてわかりやすく解説します。

🔍そもそも「K亜系統」って何?

K亜系統は2024年6月に欧州で確認された、H3N2型の新しい変異株です。

  • 7つの変異が確認
  • 日本・英国・カナダで急速に優勢株へ
  • 発熱・咳・倦怠感・筋肉痛などの典型症状
  • 全年齢で重症化しやすい傾向
  • 特に 小児・高齢者はリスク大

H3N2はもともと重症度が高いタイプですが、K亜系統は熱が高く出る・呼吸状態が悪化しやすいなど、注意が必要な性質を持っています。

💉今年のワクチンは「K亜系統」に効くのか?

答えは…

👉「完全一致ではないが、“かなり意味がある”」です。

理由はこちら👇

🔸今年のワクチン(2025–26年)は3価ワクチン

  • A/H1N1
  • A/H3N2
  • B型

このH3N2成分が、K亜系統と“近い”遺伝子領域をカバーしています。

ただし、製造決定はK亜系統が出現する前(2月)のため、完全一致ではありません。

しかし!ここが重要です👇

⭐ワクチンの本当の目的は「感染予防」ではありません

ワクチンの最大の使命は

👉 重症化・入院・死亡を減らすこと

K亜系統に完全一致していなくても、H3N2ワクチンは
“免疫のベース”をしっかり作り、重症化を強力に防いでくれる
ことがわかっています。

📊 英国データより

  • 子ども:入院リスクを最大75%減らす
  • 成人:最大40%減らす

これは“効果がない”どころか、
打つ意味は非常に大きいと言えます。

🧠医師としての結論

私は、毎年多くのインフルエンザ重症例を診ています。
肺炎・呼吸困難・脱水・高齢者の体力消耗…
「打っていれば助かったのに」というケースは少なくありません。

だからこそはっきり言えます。

👉 ワクチンはあなたの“命のセーフティーネット”です。

完全一致していなくても、重症化を大きく減らします。


🛡️インフルエンザ流行期を生き抜くために

今日からできる対策をまとめます👇

🟦 ① インフルエンザワクチンを打つ

6ヶ月以上の全員に推奨。
特に小児・高齢者・基礎疾患のある方は必須レベル。

🟦 ② 混雑した屋内はできるだけ避ける

どうしても入るなら
N95 / KN95レベルのマスクが有効😷

🟦 ③ 手洗いは「20秒」

石けんで丁寧に。
帰宅後は最優先で。

🟦 ④ 咳・くしゃみは肘でカバー

周囲への拡散を大幅に防げます。


🔥最後に:今年は“例外的な流行”です

K亜系統の速い広がり、H3N2の重症化のしやすさ…。

例年以上に、
「ワクチンを打つ意味が大きいシーズン」
になっています。

もしまだ迷っている方がいたら、どうか声をかけてください。
ワクチンは“迷っている間に打ちそびれて後悔する”ものです。

やまぐち呼吸器内科・皮膚科クリニックは
12月も最後の1人まで、希望する方には必ず接種します。

皆さんの健康を、今年も全力で守ります💪✨

投稿者プロフィール

院長:山口裕礼(やまぐちひろみち)
院長:山口裕礼(やまぐちひろみち)
からだ整えラボ
① 医学=呼吸器・アレルギー
② 生活=腸・温活・食・睡眠・肌
③ 幸福=働き方・環境・園芸
“病気を診るだけでなく、人をまるごと診たい”
——その思いを胸に、学びを続けています。
医学的根拠 × 生活習慣 × 心の豊かさ
三位一体の医療をめざしています。
資格:
<医学・医療>医学博士、日本呼吸器学会認定呼吸器専門医、日本アレルギー学会認定アレルギー専門医、日本喘息学会認定喘息専門医、日本内科学会認定内科医、日本喘息学会認定吸入療法エキスパート
<予防医学・代替医療・環境>
カラダ取説®マスター・ジェネラル ← NEW✨
環境省 環境人材認定事業 日本環境管理協会認定環境管理士、漢方コーディネーター、内面美容医学財団公認ファスティングカウンセラー、日本セルフメンテナンス協会認定腸内環境管理士、腸内環境解析士、日本温活協会認定温活士、薬膳調整師、管理健康栄養インストラクター、食育健康アドバイザー、日本フェムテックマイスター協会公認フェムテックマイスター®上級、公認妊活マイスター®Basic、日本スキンケア協会認定スキンケアアドバイザー、メンタル士心理カウンセラー、アーユルヴェーダアドバイザー、快眠セラピスト、安眠インストラクター
<文化・生活>
日本園芸協会認定ローズ・コンシェルジュ、ローズソムリエ®(バラ資格)
<受賞歴>
第74回日本アレルギー学会学術大会「働き方改革推進奨励賞」受賞