「普通」に合わせすぎず、自分なりの答えを探す。俳優が紹介していた2冊から考えたこと

「普通」に合わせすぎず、自分なりの答えを探す。俳優が紹介していた2冊から考えたこと
今日の夕刊に、ある俳優さんが「自分にとって大切な本」として紹介していた2冊の記事がありました。
1冊は、ブレイディみかこさんの『ぼくはイエローでホワイトで、ちょっとブルー』。
もう1冊は、村田沙耶香さんの『コンビニ人間』。
どちらも私も以前読んで、とても印象に残っている本です。
この2冊は、単なる「おすすめ本」ではありません。 人と違うこと、社会の中で生きること、「普通」という言葉に苦しくなること、そして自分なりの居場所を探すこと。 そのすべてが、私たちの心と体の整え方にもつながっていると感じます。
まず、今日の夕刊記事で心に残ったこと
記事の見出しには、「自分なりの答え もがいて探して」という言葉がありました。
この言葉を見たとき、まさにこの2冊に共通するテーマだと感じました。
誰かが用意した正解に自分を無理に合わせるのではなく、社会の中で、人との関係の中で、そして自分自身の違和感の中で、どうにか自分なりの答えを探していく。
私たちは日々の生活の中で、「こうするのが普通」「これが正解」「こうあるべき」という言葉に囲まれています。
けれども、人の生き方も、体調も、心の感じ方も、本来は一人ひとり違います。 だからこそ、この2冊は、読む人に静かに問いかけてきます。
1冊目『ぼくはイエローでホワイトで、ちょっとブルー』
ブレイディみかこさんの『ぼくはイエローでホワイトで、ちょっとブルー』は、イギリスで暮らす著者と息子さんの日常を描いたノンフィクションです。
舞台はイギリスの中学校。そこには、人種、階級、貧困、家庭環境、宗教、ジェンダー、差別といった、さまざまな社会の問題が自然に入り込んできます。
この本の内容をもう少し詳しく見る
この本の魅力は、社会問題を「遠い世界の難しい話」として扱っていないところです。
学校での出来事、友人との会話、親子のやり取り、日常の小さな違和感。 そうした身近な場面を通じて、社会の複雑さが見えてきます。
子どもたちは、大人が思っている以上に、社会の矛盾や不平等を肌で感じています。 そして、その中で悩みながら、自分なりに考え、判断し、成長していきます。
この本では、著者が息子さんに一方的に「これが正しい」と教えるのではありません。 むしろ、子ども自身が現実にぶつかりながら、自分の頭で考えていく姿が描かれています。
読んで感じたこと:正解を急がない強さ
私がこの本を読んで強く感じたのは、「すぐに正解を出さなくてもいい」ということです。
人は、自分と違う立場の人に出会ったとき、つい早く判断したくなります。
- 正しいのか、間違っているのか
- 味方なのか、敵なのか
- 理解できる人なのか、理解できない人なのか
けれども、現実の人間関係や社会の問題は、そんなに簡単に分けられるものではありません。
相手の背景を想像すること。 自分の中にある思い込みに気づくこと。 わからないものを、わからないまま切り捨てないこと。
この本は、そうした「考え続ける力」を教えてくれます。
2冊目『コンビニ人間』
村田沙耶香さんの『コンビニ人間』は、第155回芥川賞を受賞した小説です。
主人公は、長くコンビニで働いている女性です。 子どもの頃から周囲と感覚が少し違い、いわゆる「普通」の振る舞いが自然にはできません。
しかし、コンビニで働いているときだけは違います。
マニュアルがあり、役割があり、やるべきことが明確にある。 レジを打ち、商品を並べ、声を出し、店内のリズムに合わせて働く。 その中で主人公は、自分が社会の一部として機能している感覚を得ます。
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『コンビニ人間』が鋭いのは、「普通」という言葉が持つ圧力を、非常に鮮やかに描いているところです。
私たちは普段、何気なくこう言います。
- 普通は結婚する
- 普通はこの年齢ならこうしている
- 普通はこう感じるはず
- 普通はこう働くものだ
けれども、その「普通」は本当に絶対的なものなのでしょうか。
誰かにとっての普通が、別の誰かにとっては苦しさになることがあります。 多くの人にとって自然なことが、ある人にとってはどうしてもできないこともあります。
この小説は、そのズレを笑いにするのではなく、きれいごとで包むのでもなく、読者の目の前に突きつけてきます。
読んで感じたこと:「普通」は人を助けることも、苦しめることもある
『コンビニ人間』を読んでいると、少し落ち着かない気持ちになります。
それは、この作品がどこかで私たち自身の中にある「普通」を問い直してくるからです。
主人公は、周囲から見ると変わっているのかもしれません。 けれども本人は、自分なりに必死に社会と接続しようとしています。
その姿を読んでいると、人にとって大切なのは、必ずしも世間が評価するような大きな成功ではないのだと感じます。
- 自分が少し安心できる場所
- 自分の役割を感じられる場所
- 自分が自分として存在できる場所
そういう場所があるかどうかで、人の心と体は大きく変わります。
2冊に共通するテーマ
『ぼくはイエローでホワイトで、ちょっとブルー』と『コンビニ人間』は、まったく違う本です。
片方は、イギリス社会を背景にしたノンフィクション。 もう片方は、「普通」という見えない圧力を描いた小説。
けれども、根底にある問いは近いと感じます。
- 人と違うことを、どう受け止めるか
- 自分と違う相手を、どう理解しようとするか
- 社会の中で、自分の居場所をどう見つけるか
- 誰かの決めた「普通」に、自分を合わせすぎていないか
- 自分なりの答えを、もがきながら探しているか
良い本は、すぐに答えをくれるとは限りません。
むしろ、読んだあとに心の中に問いが残ります。
自分は何を普通だと思っているのか。 誰かを無意識に決めつけていないか。 そして、自分自身もまた、世間の普通に合わせすぎて苦しくなっていないか。
この2冊は、そうした問いを静かに手渡してくれる本だと思います。
体を整えることにも「自分なりの答え」がある
ここからは、体整えラボとしての視点です。
健康についても、私たちはつい「普通」や「正解」を求めがちです。
- 普通はこれくらい眠れるはず
- 普通はこのくらい動けるはず
- この食事法が正しい
- この運動をすれば健康になる
- この年齢ならこうあるべき
もちろん、医学的に大切な基本はあります。
睡眠、食事、運動、禁煙、適切な治療、定期的な通院。 これらはとても大切です。
ただし、それをどう生活に落とし込むかは、人によって違います。
健康づくりで「人によって違う」こと
- 仕事の忙しさ
- 家族構成
- 睡眠時間
- ストレスの種類
- 体力
- 皮膚の敏感さ
- 気管支の弱さ
- 継続できること、できないこと
同じ健康法でも、ある人には合い、ある人には負担になることがあります。
だからこそ大切なのは、「正しいことを完璧にやる」ことではなく、「今の自分に合う形を探す」ことです。
違和感は、体と心からのメッセージかもしれません
咳が続く。 息苦しさがある。 肌荒れが治りにくい。 かゆみが続く。 疲れが抜けない。 眠りが浅い。 なんとなく元気が出ない。
こうした症状があると、人はつい自分を責めてしまいます。
「気にしすぎなのかな」
「普通の人はもっと頑張っているのに」
でも、その違和感は、悪いものとは限りません。
体や心が、今の生活に対して何かを知らせてくれているサインかもしれません。
大切なのは、違和感を無視しないことです。
そして、すぐに誰かの正解に飛びつくのではなく、 「自分の場合は、何が負担になっているのか」 「どこを少し変えると楽になるのか」 「何なら続けられるのか」 を一緒に考えていくことです。
本を読むことは、自分を整える時間でもある
今回、夕刊の記事をきっかけに、改めてこの2冊のことを思い出しました。
どちらの本も、単に知識を増やすための本ではありません。
自分の中にある思い込みや、社会の中にある見えないルールに気づかせてくれる本です。
すぐに答えが出なくてもいい。
普通に合わせられない自分を、すぐに責めなくてもいい。
もがきながら、自分なりの答えを探していけばいい。
体を整えることも、人生を整えることも、結局は同じなのかもしれません。
誰かの正解をそのままなぞるのではなく、 自分の体の声を聞き、 自分の生活を見つめ、 自分に合った整え方を探していく。
その積み重ねが、心と体を少しずつ楽にしてくれるのだと思います。
今回紹介した本
『ぼくはイエローでホワイトで、ちょっとブルー』
ブレイディみかこさんによるノンフィクション。 イギリスの学校生活を通じて、人種、階級、差別、多様性、教育について考えさせてくれる一冊です。
自分と違う人をどう理解するか。 社会の中の不公平をどう見つめるか。 そして、正解のない問題にどう向き合うか。 そうした問いを与えてくれる本です。
『コンビニ人間』
村田沙耶香さんによる小説。 「普通」とは何か、社会に適応するとは何か、自分の居場所とは何かを鋭く問いかける作品です。
普通になれない苦しさ。 でも、自分なりに社会とつながろうとする切実さ。 その両方が描かれていて、読む人の心に強く残ります。
よくある質問
この2冊はどんな人におすすめですか?
「普通」に合わせることに疲れている方、自分らしさについて考えたい方、人間関係や社会との距離感に悩んだことがある方におすすめです。
健康と本の話は、どうつながりますか?
健康づくりも、本来は一人ひとり違います。 誰かの正解をそのまま真似るのではなく、自分の体質、生活、心の状態に合った方法を探すことが大切です。 この2冊は、その「自分なりの答えを探す」姿勢を考えるきっかけになります。
不調があるとき、まず何を意識すればよいですか?
まずは、症状や違和感を無視しないことです。 咳、息苦しさ、肌荒れ、かゆみ、疲れ、不眠などが続く場合は、「気のせい」と決めつけず、生活の負担や体からのサインとして見直してみることが大切です。 必要に応じて医療機関に相談してください。
やまぐち呼吸器内科・皮膚科クリニックより
体を整えることは、誰かの正解に自分を無理に合わせることではありません。 自分の体の声を聞き、今の生活を見つめ、自分に合った整え方を探していくことです。 咳、息苦しさ、皮膚のかゆみ、肌荒れ、疲れやすさなど、気になる症状が続くときは、どうぞ一人で抱え込まずご相談ください。
投稿者プロフィール

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からだ整えラボ
① 医学=呼吸器・アレルギー
② 生活=腸・温活・食・睡眠・肌
③ 幸福=働き方・環境・園芸
“病気を診るだけでなく、人をまるごと診たい”
——その思いを胸に、学びを続けています。
医学的根拠 × 生活習慣 × 心の豊かさ
三位一体の医療をめざしています。
資格:
<医学・医療>医学博士、日本呼吸器学会認定呼吸器専門医、日本アレルギー学会認定アレルギー専門医、日本喘息学会認定喘息専門医、日本内科学会認定内科医、日本喘息学会認定吸入療法エキスパート
<予防医学・代替医療・環境>
機能的骨盤底筋エクササイズpfilAtes™認定 インストラクター国際資格← NEW✨
カラダ取説®マスター・ジェネラル
環境省 環境人材認定事業 日本環境管理協会認定環境管理士、漢方コーディネーター、内面美容医学財団公認ファスティングカウンセラー、日本セルフメンテナンス協会認定腸内環境管理士、腸内環境解析士、日本温活協会認定温活士、薬膳調整師、管理健康栄養インストラクター、食育健康アドバイザー、日本フェムテックマイスター協会公認フェムテックマイスター®上級、公認妊活マイスター®Basic、日本スキンケア協会認定スキンケアアドバイザー、メンタル士心理カウンセラー、アーユルヴェーダアドバイザー、快眠セラピスト、安眠インストラクター
<文化・生活>
日本園芸協会認定ローズ・コンシェルジュ、ローズソムリエ®(バラ資格)
<受賞歴>
第74回日本アレルギー学会学術大会「働き方改革推進奨励賞」受賞





