クリニックだより 内科

当院が禁煙外来をしない理由

内科

当院での禁煙外来を行うことは、今は積極的には考えにくい訳

禁煙外来をするにあたり、インターネット上の

禁煙サイトの体験談:主に個人の書き込み 

  ・成功

  ・不成功

  ・禁煙外来経験者など

可能な限り、一人一人の言葉を読んでみました。

  ・約1000人の声を拝見しました

読むだけで絶対やめられる禁煙セラピー アレン・カー

が良いとの声が多く、本を購入し読んでみました。

上記の結果(1000人の声と禁煙セラピーの内容)

当院での禁煙外来を行うことは、今は積極的には考えにくい

と思いました。

理由として、

保険診療として3か月間だけの禁煙外来は期間として短すぎる

 ・半年、1年、2年、5年後に喫煙をしたら意味がない

 ・3か月間では卒煙、禁煙というより「とりあえず今は喫煙する事をやめる事ができた」が適切な表現と思えました

 ・禁煙とは一生タバコを吸わないことが目標

ひとこと「禁煙」といっても、モチベーションの個人差があまりにも大きい

しかし、禁煙外来のスケジュールは個人差は考慮せず、すべて同じようなプログラムになっています

精神的な支えが非常に重要となってきます

 それを支える能力をクリニックが持ち合わせないといけません

チャンピックスの副作用の個人差が大きい


チャンピックスでの運転禁止のしばりが現実的に難しい

以上の事より、現時点では当クリニックにおいて禁煙外来は難しいかと感じています。

また、1000人の言葉を要約すると多くは12のキーセンテンスで収まります。

1.禁煙を決意した理由 

2.禁煙セラピー

3.吸えない環境にするには

4.禁煙後のイメージ=禁煙して得るもの

5.禁煙して失うもの

6.ストレスへの対処法(一般的なストレス)

7.ストレスへの対処法(禁煙に伴うストレス)

8.周囲の励まし

9.副作用への対応

10.吸いたくなったら

11.1本だけ

12.精神状態に対する対処

そこで上記内容を、禁煙本の「禁煙セラピーで述べられていること」を加味して

私なりに禁煙に関してメモ書きのように、まとめてみました

12のキーセンテンスに各々「章」を付けました。 

あくまでも、私の個人的なまとめです。

禁煙外来で禁煙をできた人もいるのは事実です

口コミ一つ一つの言葉は、原本より修正しています。


禁煙動機づけプログラム

(禁煙外来ではなく、動機づけが分かりやすいと思います)

序章

がまんはしないで、ニコチンという悪者を追い払う行為


今までの固定観念を変える事

×  喫煙=ストレス解消
〇 喫煙=ニコチン中毒によってストレスを増やす

×  禁煙=難しい
〇 禁煙=簡単

※ 禁煙後は3週間でニコチンが体内から無くなる

禁煙の基本的なポイント

● 自分にもできる

● タバコをやめて失うものはない、たくさんのメリットが得られるのを楽しみにする

● ちょっと1本、減煙は逆効果

● 喫煙は致死率が高い「麻薬中毒」

● 代用品は使用しない 効果なし

● 禁断症状はすぐになれる

第1章

禁煙を決意した理由

 
なぜ禁煙をするのかが分からなくなったときに、振り返ります

● 結婚する

● こどもが欲しい

● 健康になりたい

 ニコチンという悪者を追い出したい

第2章

禁煙セラピー

読むだけで絶対やめられる禁煙セラピー アレン・カーの一部内容

● タバコをやめたい理由をすべて忘れる(第1章と異なります)

● 自身の子供に喫煙をすすめるか

● 習慣ではなくニコチン依存(中毒)

Q1 タバコは何のためになるのか

Q2 本当に喫煙を楽しんでいるのか

Q3 大金を払ってまでタバコを口にして、体を痛めつけるひつようがあるのか

● 3週間でニコチンは無くなる

 ・体内ニコチンは3日で殆どなくなる

 ・ニコチン中毒症状は3週間で完全になくなる

3週間以上禁煙してもタバコを吸いたくなるのは、喫煙に対する、

「タバコが何かを与えてくれる」 

「タバコで人生を楽しんでいる」

という、ニコチン中毒症の幻想が原因

第3章

吸えない環境にするには

タバコを自分の周りから遠ざける行為は、吸いたくなった時に時間稼ぎができます

● 周りに喫煙者がいない方が良い

● タバコが周りにあると吸ってしまう

● 禁煙は自身の精神状態(心)と身体(肉体)のタイミングが重要

● タバコの漂う場所にいかない、副流煙で吸いたくなる

● 灰皿、ライター、タバコを全て捨てる

● タバコのことを忘れるため、コンビニなど立ち寄らない

● 買い物はコンビニではなく、スーパーにする

第4章

禁煙後のイメージ

禁煙して得るものを可能な限り挙げる

● 吸ってない自分をイメージする

● 口の中もサッパリして口臭もなくて、歯茎も綺麗になり肌も綺麗になり、良いことばかり

● 美肌、歯、髪の毛につく匂い、すべてが良い 

● 食べ物が美味しく、身体が軽い

● 貯金ができる、外出しても喫煙出来る場所を探す面倒がなくなった

● 倦怠感、不眠症、食欲不振が改善されてきた

● 寝起きがスッキし、肌にはりが出てきた、

● 抜け毛が減り、顔のうぶ毛や体毛が薄くなった

● 若返り、健康になる、運動できる、顔色が良くなる

● 空気が美味しい

● 時間に余裕を持てる

● 禁煙を最終目標にするのではなく、健康とか美容とかその先に目標を置く

● 太陽と仲の良いきれいな自分をイメージしてそうなりたいと強く願う

 タバコに翻弄された人生からの解放されるため

 タバコの奴隷からの解放されるため

第5章

禁煙して失うもの

何もなし

第6章

ストレスへの対処法(一般的なストレス)

ストレスがかかった時にタバコを吸っていた行為は、余計にストレスがかかる

● パニックになったとき

● 上司の無能さに、あまりにも腹が立ち

● 仕事でのストレス

● 自分にとってかなりショックなことがあり、吸いました

● 年末にトラブルがあり、今日まで煙草に逃げていました

● 育児ストレス



~ストレスとタバコによる悪循環~

1. ストレスから解放されたい

2. 吸うと落ち着く

3. タバコによる疲労感が増す

4. タバコが心の支え(幻想)

1. ストレスから解放されたい

2. 吸うと落ち着く

3. タバコによる疲労感が増す





繰り返し

● ストレスを解消するためにタバコを吸ってもストレスそのものは全く解消されない

● それどころかタバコ自体がストレスになる
 
● 嫌なことのストレス+たばこのストレス

第7章

ストレスへの対処法(禁煙に伴うストレス)

ニコチンの禁断症状(タバコの罠)

● 吸いたい波をこれから果てしなく、何度も耐えるという考えにとらわれ、心が折れました。

● 一生喫煙したい衝動おさてるなんて無理だと思った

● ここまでしてなんで禁煙してるんだっけ

● とにかく歩く歩く(これが最も効果的との意見が多かったです)


~ストレスとタバコによる悪循環~

1. ストレスから解放されたい

2. 吸うと落ち着く

3. タバコによる疲労感が増す

4. タバコが心の支え(幻想)

1. ストレスから解放されたい

2. 吸うと落ち着く

3. タバコによる疲労感が増す





繰り返し

 今、自分の体内からニコチンの毒素が抜けている

 もうすぐ、ニコチンがすっかり消え去る

ポジティブなイメージや言葉にする

第8章

周囲の励まし


日々頑張っている自分を周りで励ましてくれる人がいると心の支えになります

● おおげさに自分を褒めたたえる

● 日記を書いたら励まして下さる方がいる(主にブログ、書き込み)

● 家族の応援

● 友人の励まし

● 

 

第9章

副作用への対応

チャンピックスの副作用に関しては個人差が大きいです

● 薬の副作用の吐き気が辛いです

● チャンピックスで禁煙したが、やはり副作用の吐き気が凄くて、吐き気が嫌でタバコも辞めれました
 (まるでショック療法のようです)

● あの副作用は強烈でした

● 私はチャンピックスの副作用で吐き気が辛かったので、1/2錠に減らして服用しました

● 吐き気が酷くなりましたが、食後に水をいっぱい飲みながら薬を飲んだ

● 毎日2錠飲まなくても半錠にしたり1錠に減らしたりしてました

第10章

吸いたくなったら

いざ吸いたくなったときの対処法と心の準備を事前に計画することは重要です

● 吸いたい衝動は1分くらい経つとだいぶなくなるので1分耐える

● 1分経っても衝動が起きたら飴やガムを食べる

● 3日越えたらとりあえず禁煙の第一歩は始まって、

  3週間越えたら御飯の味やお肌が変わって、

  3ヶ月越えたら体の調子が断然よくなります

● お勧め禁煙法は、吸うと疲れやすい身体になる、ということを知る

● 「日にち薬」です

 これは日数が増えていくことに比例して楽になって行くという意味です

 禁煙の最強の薬です

● 吸い魔は一時の物、すぐに去る!と言い聞かせる

● 水分をトイレが近くなる程に大量摂取する

● 深呼吸です

● 軽く疲れるまで歩く歩く

● 吸い魔は一時の物、すぐに去る!と言い聞かせる

● 

 

 今、自分の体内からニコチンの毒素が抜けている

 もうすぐ、ニコチンがすっかり消え去る

ポジティブなイメージや言葉にする

11章

1本だけ

もともと吸い始めも1本から を忘れない

● 1本だけ頂戴は、絶対言っちゃいけない

● 一本に手が出て、あっという間に取り込まれてしまいました

● 失敗の理由は飲み会での一本

● 好奇心で一本

● 友達と呑みに行って1本

~減煙は逆効果で減煙をすることはデメリットがあります~

ストレス+禁断症状 が大きくなります

第12章

吸いたくなるきっかけ


きっかけを少しでも減らすことが重要です

● 太り始めた事がストレスとなり、吸ってしまった

● 酒の席での貰いタバコ

● 近くにいた女性二人と意気投合、テンションあがり、吸ってました

● 寝つけずにいたら無性に吸いたく

● 酔っ払うと自制効かなくなるので 飲み過ぎないようにもしてます

第13章

精神状態に対する対処


うつ症状と仕事のストレス

● 禁煙うつがひどく

● 1本でも吸えば、精神的には、リセットされる(幻想)

● 不明の不眠に悩まされ頭がおかしくなりそうで眠剤でも良くならず、吸い始めました

● 禁煙して1ヶ月経った頃からうつと不眠で薬づけ

終章


● 3か月間だけの保険適応がある禁煙外来は短かい

● 初診の問診で、うつ度チェック 簡易抑うつ症状尺度などを使用して、リスクが高い場合は無理しない

● 読むだけで絶対やめられる禁煙セラピー アレン・カーを購入する

● 当クリニックでは禁煙外来は今は考えにくいが、何かしら動機づけをできればと思います

● 禁煙外来で禁煙をできた人もいるのは事実

投稿者プロフィール

院長:山口裕礼(やまぐちひろみち)
院長:山口裕礼(やまぐちひろみち)
2017年1月、希望が丘(神奈川県横浜市)にて、やまぐち呼吸器内科・皮膚科クリニックを開院しました。