PCR検査が保険適応になりましたが・・・
検体採取は、周囲への感染拡大のリスクが高く、適切な感染予防策が必要となります
新型コロナウイルスの患者さんに不適切な検査を行うと感染を広めます。
・医療従事者が感染します
・待合室で待っているほかの患者さんが感染します
そうなると、、クリニックを休診しなければなりません。
そのようなことになれば、多くの患者さんが困ることになります。
適切な検査体制とは
・疑いの患者さんは別室の待機場所があること
・医療従事者が理想的な接触・飛沫感染予防策をして検査できること
・完全個室で検査をすること(陰圧管理)
・換気がよく、十分なアルコール消毒ができること
・ある程度の人手があること
このような環境であれば、周囲に感染を広めるリスクが減ります。
しかし、現実的にこのような環境はなかなかありません。
多くの患者さんをみるなら、韓国のように外で検査をしたりドライブスルー式が理想です。
日本においてPCR検査が少ない指摘が多く報道されています
多くの検査を行ってる中国や韓国、イタリアでは確かに患者数は多いですが、それに伴って亡くなっている人数も多いです。
一方、日本で亡くなっている患者さんはけっして多くはありません。
日本において、無症候者による目に見えない感染が広がっているという不安感はありますが、亡くなっている人数を考えると、決して多くはないと考えられます。
(図参考:日本感染症学会、日本環境感染学会)
そのような意味合いでも、3月9日に発表された専門家会議 における見解で、
日本の状況は、爆発的な感染拡大には進んでおらず、一定程度、持ちこたえている
という、イメージに合います。
しかし、PCR検査が手軽にできるようになると、多くの風邪症状の患者さんが医療機関を手軽に受診されるようになります。
↓
風邪症状の患者を全員検査すると軽症の患者が発見される
↓
軽症でも隔離せざるを得ない
↓
重症者が入院できなくて亡くなる
↓
風邪症状の患者を全員検査すると医療従事者や待合患者への感染リスク
↓
医療機関としての機能が停止する
↓
医療崩壊
このようなことにならないように、
発熱等の風邪症状が見られるときは、学校や会社を休み外出を控えることが重要です。
(少し咳が出る、寒気がするだけ、少し頭が痛い、のどが少し痛い、微熱、だるい、関節が痛い、下痢気味などは自宅安静)
医療機関に受診相談の電話をする目安
・風邪の症状や37.5度以上の発熱が4日以上続いたり、強い倦怠感や息苦しさがある場合
・高齢者や基礎疾患のある人は、この状態が2日程度続く場合
必ず事前に下記相談センターへ電話で相談し、指示を受けていただきますよう、よろしくお願いいたします。
↓
帰国者・接触者相談センター
電話:045-664-7761
対応時間:午前9時~午後9時(土日祝日を含む)
Centers for Disease Control and Prevention (CDC)
投稿者プロフィール
- 2017年1月、希望が丘(神奈川県横浜市)にて、やまぐち呼吸器内科・皮膚科クリニックを開院しました。
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