クリニックだより

コロナ禍(コロナか:わざわい)においても強いひと

沈んでいく夕日があまりに綺麗で感動できる人

”どんな時にも人生には意味がある。未来で待っている人や何かがあり、そのために今すべきことが必ずある”

名著「夜と霧」は精神科医であり脳外科医であったヴィクトール・E・フランクルによって、一九五六年に書かれました。

ユダヤ人であったフランクルのアウシュビッツ強制収容所における過酷な体験からこの本は生まれました。

その中に、生きて収容所を出られた人の特徴について論じられています。

一つの特徴。

有名であり多くの書物で引用されていますが、それは「沈んでいく夕日があまりに綺麗で感動できる人」です。

すなわち極度のストレス状態においても心の地盤がしっかりとあったから生き残れたのです。

最後まで本来の自分を見失わなかったのです。

では本当の自分、ありのままの自分とは何でしょうか?

人や社会のために役になっているという喜びを実感している時と思います。

誰かに必要とされたり、誰かを助けたり、誰かに感謝されたり、誰かから愛されたりしているときに幸せを感じると思います。

それは自己肯定感を高めることにつながります。

そのような自分はきっと人に対して優しくなれます。

現代社会においては、いじめや自殺、ブラック企業や過労死、格差社会やこどもの貧困などストレス社会です。

多くの方は社会の常識や周りの目を気にしながら生きています。

「他人がこうだから自分もこうでなきゃ」「他人に合わせないと嫌われる」と思っています。

そのような時は、自分を生きているというより、他人の生き方をしているようなものです。

「他人と自分の区別ができなくなっている」とき、「ありのままの自分」がわからなくなります。

そうすると他人より劣っていると感じ、自己肯定感が低くなります。

いま日本の社会において、子供でも大人でも自己肯定感の低さが問題視されています。

書店に行って、幸せになるための本を読めば、「世のため、人のために頑張りましょう」と多く記載されています。

しかし、他人に頑張れば頑張るほど疲れて、壊れていく人がいます。

本当の自分で生きていますか?

自分の生き方に関しては、子供時代からの生まれや育てられ方、教育、経験、性格、価値観、今の生活環境など様々な要素があります。

さらにはパーソナリティ障害や共感性障害、承認欲求などが複雑に絡み合ってくる人もいます。

忙しい中では本当の自分を見失いがちです。

そこで今、私たちが最も必要としているのは、本当の自分を見つめるための心の落ち着きではないでしょうか。

心の落ち着き方については人それぞれかと思います。

日本には四季があります

空気にあたたかさを感じるとき

風や空気の香りを感じるとき

陽が長くなったと感じるとき

ベランダ、庭の植物に新しい芽が出始めるとき

ウグイスが鳴くとき

家にいても、春を感じられます。

自分は何ともないにもに関わらず、

コロナではないと分かっているにも関わらず、

家族がコロナかと思って心配

周りの人からコロナと思われ心配

このような方は多いのではないでしょうか?

自分の感受性くらい

希望ヶ丘より希望を込めて

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