クリニックだより

病院の診療時間と待ち時間について思うこと

診療時間と待ち時間について思うこと

世の中では時折「3時間待ちで3分診療」といった表現で、医療機関の診療スタイルが揶揄されることがあります。

このような印象が広がることには様々な要因が関係しており、実際にその通りの体験をされた方もいらっしゃるかもしれません。

しかし、こうした状況が生じる背景には、医療機関が抱える深い事情があることをぜひご理解いただければと思います。

診療にかかる時間の配慮と限界

まず、医療機関は限られた診療時間の中で、患者様一人ひとりに必要な診療を提供しようと努めています。

一見短い診察に見えても、事前に問診や検査結果を確認し、スムーズな診療が進むように医師は時間をかけて準備をしているのです。

また、症状が重い方や急を要する方には長めの診療時間が必要なこともあり、それによって待ち時間が増えてしまうケースもあります。

予約制と緊急対応のバランス

多くの医療機関では、あらかじめ予約を受け付けていますが、患者様の容体は常に予測通りとは限りません。

予定にない緊急の診療や急変への対応が生じると、予約通りの診療が難しくなることもあります。

そのため、どうしても待ち時間が長引いてしまうことがあるのです。

当院では、できるだけ患者様の負担を減らすための工夫を重ね、診療が非常に混み合う日でも1~2時間以内でご案内できるよう努めております。

医療の使命として、「その人に今最も必要なケアを提供する」ことを大切にしつつ、できる限りスムーズな診療を目指しています。

精神的・性格的に待つことが難しい患者様への理解

私たちは、すべての患者様が同じようにお待ちいただけるわけではないことも理解しています。

精神的に不安を抱えやすい方や、性格上、長時間の待ち時間が苦痛に感じられる方がいらっしゃるのも事実です。

そうした方々にもできるだけ負担がかからないように配慮しながら診療を進めておりますが、診療の特性上、全員にお待ちいただくことが避けられないこともございます。

どうかその点もご理解いただけますと幸いです。

短い診療時間の背景

診療時間が短くなる場合も、必ずしも「医療機関が適当な対応をしている」というわけではありません。

医師は限られた時間で患者様の状態を的確に把握し、治療方針を説明することに尽力しています。

短時間で的確な診断と治療方針を立てることは、医師の経験や技術に基づくものでもあり、決して「短くしている」わけではなく、「必要なことを迅速に行っている」ということが多いのです。

患者様へのお願い

当院としても、できる限りお待たせしないように努力をしておりますが、医療の性質上、どうしてもお時間をいただくことがございます。

患者様お一人お一人の診療に必要な時間を確保しつつ、皆様に質の高い医療をご提供できるようスタッフ一同努力を重ねています。

何卒ご理解とご協力をお願い申し上げます。

信頼関係の大切さ

私たちは、患者様との信頼関係を何より大切にしています。待ち時間が発生する際にも、できる限りの配慮をし、皆様の健康のために最善を尽くしています。

どうぞ今後も、何か気になる点やご不便がございましたら、遠慮なくお申し付けください。

私たちは、皆様との信頼関係の中で、少しでも安心して診療を受けていただける環境を作り続けたいと考えています。

やまぐち呼吸器内科・皮膚科クリニック 山口裕礼

投稿者プロフィール

院長:山口裕礼(やまぐちひろみち)
院長:山口裕礼(やまぐちひろみち)
2017年1月、希望が丘(神奈川県横浜市)にて、やまぐち呼吸器内科・皮膚科クリニックを開院しました。