クリニックだより

冷静さを失うとき〜健康を守るための心の持ち方

冷静な心で健康を守るために

健康は誰にとっても最も大切な財産です。

大切な家族や自分自身の健康を守りたいという強い思いは、人としてごく自然な感情です。

しかし、そうした思いが強すぎるとき、かえって冷静な判断が難しくなり、不安や迷いに支配されてしまうこともあります。

この文章では、健康について考える際に冷静さを保つことの重要性と、そのための具体的な方法についてお話しします。

健康への強い思いが冷静さを失わせるとき

時に人は、自分や家族の健康について考えると、まわりが見えなくなってしまうことがあります。

通常であれば冷静に理解できることでも、健康に関する問題が絡むと、どうしても感情が強く揺さぶられ、普段の判断が難しくなるのです。

家族の健康を心配する親と子、それぞれの本能的な思い

特に、母親が子どもの健康について心配するとき、その想いは他の何よりも優先されがちです。

母親にとって、子どもの健康は他に代えがたいほど重要であり、場合によっては「自分の命をかけてでも守りたい」と感じることさえあるでしょう。

この強い思いは本能であり、時には子どもの命を守る力となるものです。

一方で、成長した娘が親の健康を心配するときも、同じように強い思いが働くことがあります。

年老いていく親を見守る娘にとって、その健康を守りたいという気持ちは、自分自身のこと以上に大切に感じることがあるでしょう。

親がいつまでも元気でいてほしいと願う気持ちは、どの世代でも変わらないものであり、それもまた自然な本能といえます。

感情に流されず冷静さを保つ重要性

こうした強い本能的な感情は、時には私たちの冷静な判断を妨げることもあります。

過剰な不安や心配から冷静さを失ってしまうと、少しの症状にも過敏に反応したり、インターネットなどで見た不確かな情報に振り回されてしまうこともあります。

例えば、必要以上に検査や治療を望んでしまったり、逆に不安のあまり本当に必要な受診や治療を後回しにしてしまったりすることもあるのです。

医療従事者としての冷静なサポート

私たち医療従事者もまた、患者さんの健康を守りたいという思いが強いため、時にその視点が狭くなることがあります。

しかし、私たちは医師として常に冷静であることを心がけています。

なぜなら、冷静な判断をし、患者さんにとって最も良い選択を示すことが、健康を守るために重要だからです。

周囲を見渡しながら安心して健康に向き合うために

健康を守るためには、冷静さを保ちながら自分や家族の状況に向き合うことが大切です。

落ち着いて判断を下すことで、不必要な不安や誤解を避け、長期的に健やかな生活を送ることができます。

私たちは、皆様が冷静に判断し、安心して医療に取り組めるようサポートいたします。

おわりに

私たち一人ひとりが自分や大切な人の健康を願う気持ちは何よりも尊いものです。

しかし、その思いを実現するためには、冷静な判断が欠かせません。

どうか、少し立ち止まり、心を落ち着かせて健康と向き合ってください。

私たち医療従事者は、皆様の冷静な判断を支え、心と体の健康を守るためのパートナーとして常に寄り添っています。

やまぐち呼吸器内科・皮膚科クリニック 山口裕礼

投稿者プロフィール

院長:山口裕礼(やまぐちひろみち)
院長:山口裕礼(やまぐちひろみち)
2017年1月、希望が丘(神奈川県横浜市)にて、やまぐち呼吸器内科・皮膚科クリニックを開院しました。