月経周期と喘息悪化の関係

〜ホルモンの波と呼吸の波〜

 

💭「毎月、生理前になると咳がひどくなる…」

そんなふうに感じたこと、ありませんか?
実はそれ、「月経前喘息(PMA)」という症状かもしれません。

女性ホルモンの変動と、喘息症状の悪化は深い関係があります。
今回は、そのメカニズムと、対策のヒントをお伝えします📘

🔄【1】月経とホルモンのリズム

女性の体は、約28日前後の周期でホルモンバランスが大きく変化します。

  • 🟡排卵前まで:エストロゲンが多く、体も心も比較的安定
  • 🔴排卵後〜月経前:エストロゲンが下がり、プロゲステロンが優位に

この「黄体期」に差し掛かると、気道が敏感になりやすくなるのです。

🌪【2】月経前喘息(PMA)とは?

PMA(月経前喘息)とは、
🌙生理の前の数日間〜生理中にかけて
、喘息症状が悪化する現象。

  • 咳が出やすくなる
  • 息苦しさ・喘鳴(ゼーゼー音)
  • 吸入薬が効きにくい感覚

が起こることがあります。
これは、ホルモン低下によって気道の炎症が悪化するためと考えられています。

⏰【3】治療薬の「タイミング調整」がカギ!

喘息治療では、吸入ステロイドなどの薬を毎日定時に使うことが基本です。

でもPMAがある方は、
「生理前だけ症状が出るのに毎日吸入…?」と悩まれることも。

そんな時は、
月経前1週間ほどだけ薬の量を調整する
短期間だけ頓用吸入薬を追加する

などの“時期に応じた調整”が有効です💡
(※必ず医師の判断のもとで調整しましょう)

🧘‍♀️【4】生活面でできるセルフケア

薬だけでなく、日常のセルフケアも大切です🌿

  • ✅ 睡眠をしっかりとる(自律神経を整える)
  • ✅ 甘いものや乳製品を控える(炎症を抑える)
  • ✅ 冷え対策をする(血流を守る)

生理前は体が「敏感モード」になっているため、無理をしないことが何よりの予防です🌛

📝まとめ:咳や息苦しさに“周期性”がある人は…

「咳がいつも決まって生理前に出る」
「吸入薬を使ってるのに、月に1度悪化する」

そんな方は、PMA(月経前喘息)の可能性があります。

当院では、女性ホルモンと喘息の関係にも注目し、
必要に応じて月経周期に合わせた治療方針のご提案も行っています。

🌼“ホルモンの波”にやさしく寄り添う喘息ケアを、私たちと一緒に考えてみませんか?

 

投稿者プロフィール

院長:山口裕礼(やまぐちひろみち)
院長:山口裕礼(やまぐちひろみち)
資格:
<医学・医療>医学博士、日本呼吸器学会認定呼吸器専門医、日本アレルギー学会認定アレルギー専門医、日本喘息学会認定喘息専門医、日本内科学会認定内科医、日本喘息学会認定吸入療法エキスパート
<予防医学・代替医療・環境>
環境省 環境人材認定事業 日本環境管理協会認定環境管理士、漢方コーディネーター、内面美容医学財団公認ファスティングカウンセラー、日本セルフメンテナンス協会認定腸内環境管理士、腸内環境解析士、日本温活協会認定温活士、薬膳調整師、管理健康栄養インストラクター、食育健康アドバイザー、日本フェムテックマイスター協会公認フェムテックマイスター®上級、公認妊活マイスター®Basic、日本スキンケア協会認定スキンケアアドバイザー、メンタル士心理カウンセラー
<文化・生活>
日本園芸協会認定ローズ・コンシェルジュ、ローズソムリエ®(バラ資格)