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喘息と誤嚥:見逃さないための知識と注意点

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誤嚥かと思ったら喘息かもしれません

今日は、よく耳にする二つの医療用語、喘息と誤嚥についてお話ししようと思います。

これらは、特に食事中に息苦しさを感じる方々にとって非常に重要なトピックとなります。

喘息について

まず、喘息についてです。喘息は慢性的な肺の病気で、気道が狭くなり、腫れ、過敏になることにより発生します。

この結果、患者は喘鳴(息苦しさとともに出る異音)やゼイゼイするといった症状を示すことがあります。

誤嚥について

次に、誤嚥について説明します。誤嚥は食物や液体、あるいは唾液が気管内に入り込む現象を指します。

これは通常、嚥下機能の問題が原因となります。

喘息と誤嚥について

ここで、喘息の患者さんが「誤嚥をする」と表現することがあるという話をしましょう。

実は、これは喘息の症状である息苦しさやゼイゼイといった症状を誤嚥と混同している可能性があります。

さらに、食事中やその直後に特に喘息の症状が強まる場合、食事の湯気などが喘息の誘因となっている可能性も考えられます

治療について

これら二つの症状は異なる治療法を必要とします。

喘息は通常、長期的な管理を必要とし、吸入ステロイドや持続性β2刺激薬などの薬物治療を中心に行われます。

一方、誤嚥は主に嚥下療法や食事内容・飲み物の調整などを行い、場合によっては医療的介入が必要な場合もあります。

どちらの症状も自己診断せず、症状が現れた場合は医療専門家に相談してください。

特に、食事中やその後に息苦しさやゼイゼイといった症状が出る場合、それは喘息である可能性があります。

さいごに

早期の診断と適切な治療が、より健康な生活を送るための鍵となります。

喘息や誤嚥についての理解を深めることは、これらの症状を持つ人々の生活の質を高めるために重要です。

もし何か疑問がある場合は、遠慮なく質問してください。健康と安全を心から願っています。

投稿者プロフィール

院長:山口裕礼(やまぐちひろみち)
院長:山口裕礼(やまぐちひろみち)
2017年1月、希望が丘(神奈川県横浜市)にて、やまぐち呼吸器内科・皮膚科クリニックを開院しました。