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関節リウマチと夜間の咳:メソトレキセート服用時の考慮事項

内科

メソトレキセートによる副作用とその他の合併症

メソトレキセートを服用している際に、特に夜間や明け方に咳が出るようになった場合、いくつかの原因が考えられます。

咳の原因は多岐にわたりますが、メソトレキセートの副作用も考慮する必要があります。

また、関節リウマチに伴う合併症やその他の病態が原因である可能性もあります。

メソトレキセートによる副作用

メソトレキセートには、稀に間質性肺炎を引き起こす副作用があります。

この病態は咳、息切れ、痰の症状を引き起こす可能性があり、特に夜間や明け方の咳は間質性肺炎の特徴の一つです。

リウマチ性細気管支炎

関節リウマチの患者様には、リウマチ性細気管支炎の可能性も考えられます。

これは細気管支が炎症を起こす病態で、咳や痰、息切れなどの症状が見られます。

喘息の合併

また、喘息の合併がある場合、特に夜間や早朝に咳が増悪することが一般的です。

喘息では、息苦しさやヒューヒューという喘鳴が伴うこともあります。

推奨される対応策

  • メソトレキセートを処方している医療機関の受診:咳の症状を詳細に医師に報告し、メソトレキセートの副作用の可能性を含めた詳細な診察を受けることが重要です。
  • 診断:咳の原因を特定するため、胸部レントゲンやCT検査、必要に応じて高分解能CT検査や肺機能検査を行うことがあります。
  • 治療:間質性肺炎やリウマチ性細気管支炎が確認された場合、メソトレキセートの中止やステロイド、免疫抑制剤などの治療が検討されます。喘息が関与している場合は、適切な喘息治療が必要です。

発熱や息切れ、痰の増加など、咳以外の症状がある場合は、より早めに医療機関を受診することが重要です。

また、定期的なフォローアップと適切な検査を通じて、治療の適応を確認し、必要に応じて治療計画の調整を行います。