全身麻酔での手術を控えている喘息患者さまへ
全身麻酔の下での手術は、多くの方にとって不安な体験かもしれません。
特に、喘息という持病をお持ちの場合、その不安はさらに大きなものとなるかもしれません。
しかし、適切な準備と管理により、リスクを最小限に抑え、手術を安全に受けることが可能です。
以下に、喘息患者さまが手術前後に注意すべきポイントをまとめました。
術前の準備
- 主治医との相談
手術を決定する前に、喘息の主治医と必ず相談しましょう。喘息の状態が安定しているか、手術で喘息症状が悪化するリスクがあるかなど、詳細を共有し、アドバイスを受けてください。 - 薬の服用について
手術当日も通常通りの喘息治療薬の服用が推奨されますが、手術に影響を与える可能性のある薬は中止する必要があります。これについても、主治医の指示に従いましょう。 - 肺機能検査
手術前には、肺機能検査を受け、現在の喘息のコントロール状態を把握しておくことが重要です。 - 喫煙の制限
喘息患者さんで喫煙されている方は、手術の数週間前から禁煙を心がけてください。喫煙は気道を刺激し、喘息発作を誘発するリスクを高めます。 - 感染症の予防
手術前に感染症にかかると、喘息発作のリスクが高まります。人混みを避ける、手洗いを徹底するなど、感染症予防に努めましょう。
術中の管理
- 麻酔薬の選択
喘息患者さんには、気道収縮作用が少ない麻酔薬が選ばれることがあります。これは、術中の安全性を確保するためです。 - 気管挿管時の管理
必要に応じて気管支拡張薬を使用し、気道の管理を行います。 - 呼吸状態の慎重な監視
術中も呼吸の状態は慎重に監視され、必要に応じて即座に対応が行われます。
術後のケア
- 疼痛管理
手術後の痛みは、不快なだけでなく喘息発作を誘発する可能性もあります。痛みは適切に管理しましょう。 - 呼吸状態の観察
手術後も、呼吸状態を注意深く観察し、喘息症状の有無を確認します。 - 薬の服用
術後も、喘息治療薬は主治医の指示に従って服用してください。 - 退院後の経過観察
退院後も、定期的に主治医の診察を受け、喘息の状態を管理しましょう。
その他
- 手術を受ける病院選び
喘息患者さんの手術経験が豊富な病院で手術を受けることをおすすめします。 - 不安な点の共有
手術や麻酔に関して不安な点があれば、医師や看護師に遠慮なく質問しましょう。
喘息を持つ皆さまが、安心して手術を受けられるよう、これらのポイントを心がけて準備を進めてください。
不安や疑問があれば、いつでも医療スタッフに相談してください。