喘息で副鼻腔炎があり、もし医師にヌーカラ(メポリズマブ)やデュピクセント(デュプリマブ)を勧められたら?

喘息で副鼻腔炎があり、もし医師にヌーカラ(メポリズマブ)やデュピクセント(デュプリマブ)を勧められたら?
喘息をお持ちの方で副鼻腔炎や鼻茸(鼻の中にできるポリープ)を伴う場合、治療が複雑になることがあります。
特に、最近は生物学的製剤と呼ばれる新しい治療法が注目を集めています。
その中でも「ヌーカラ」(メポリズマブ)や「デュピクセント」(デュプリマブ)は代表的な選択肢です。
ここでは、これらの薬剤を勧められた際に知っておいてほしい情報を共有します。
なぜ副鼻腔炎が問題になるのか?
喘息と副鼻腔炎は関係が深く、副鼻腔炎があると喘息の症状が悪化しやすいです。
鼻茸を伴う副鼻腔炎は特に注意が必要です。
このため、医師が治療の一環として副鼻腔炎の管理に力を入れることは珍しくありません。
ヌーカラ(メポリズマブ)やデュピクセント(デュプリマブ)とは?
これらの生物学的製剤は、重症喘息や鼻茸を伴う慢性副鼻腔炎の治療に使用されます。
喘息の悪化を防ぎ、症状を和らげる効果があります。
しかし、費用面を含めた適用は慎重に検討する必要があります。
なぜCT検査が必要なの?
これらの薬剤を使用する前に、医師がCTスキャンを勧めることがあります。
これは、鼻茸や副鼻腔炎の詳細な状態を確認するためです。
ただし、すべての患者にCTを行うのは難しいこともあります。
そのため、場合によっては、初期評価としてレントゲンで副鼻腔炎を確認することもあります。
他の治療法もある
ヌーカラやデュピクセント以外にも、選択肢があります。
たとえば、手術による副鼻腔炎の治療や、より手頃な生物学的製剤である「ゾレア」(オマリズマブ)などが考えられます。
ゾレアは特にアスピリン喘息と呼ばれるタイプの喘息に効果的です。
アスピリン喘息について
アスピリン喘息は、鼻茸、副鼻腔炎、喘息の症状がそろった状態を指し、アスピリンなどの解熱鎮痛薬を摂取すると喘息発作が引き起こされることがあります。
特に成人で発症した気管支喘息で、中年女性に多いタイプになります。
このタイプの喘息はゾレアが効果的な場合がありますので、医師にご相談ください。
まとめ
もし医師にヌーカラやデュピクセントを勧められた場合、次のことを意識してみてください:
- CT検査の必要性と現実的な対応方法
- 他の治療法の選択肢(手術やゾレアなど)
- ご自身がアスピリン喘息の可能性があるかどうか
適切な治療を選ぶことで、喘息や副鼻腔炎の管理がよりスムーズになり、日々の生活の質を向上させることができます。
医師との相談を大切にし、最適な治療方針を一緒に見つけてください。
やまぐち呼吸器内科・皮膚科クリニック 山口裕礼
投稿者プロフィール

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資格:医学博士、日本呼吸器学会認定呼吸器専門医、日本アレルギー学会認定アレルギー専門医、日本喘息学会認定喘息専門医、日本内科学会認定内科医、日本喘息学会認定吸入療法エキスパート
環境省 環境人材認定事業 日本環境管理協会認定環境管理士、漢方コーディネーター、内面美容医学財団公認ファスティングカウンセラー、日本セルフメンテナンス協会認定腸内環境管理士、腸内環境解析士、日本温活協会認定温活士、薬膳調整師、管理健康栄養インストラクター、食育健康アドバイザー、日本園芸協会認定ローズ・コンシェルジュ、ローズソムリエ®(バラ資格)
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