呼吸器疾患をお持ちの方への大切なお話:薬の優先順位とその理由

呼吸器疾患をお持ちの方への大切なお話:薬の優先順位とその理由

こんにちは、やまぐち呼吸器内科・皮膚科クリニックの山口裕礼です。

今日は、呼吸器疾患に関する薬の使い方や、その重要性についてお話ししたいと思います。

特に、患者さんから「薬を減らしてほしい」というご要望をいただくことがよくありますが、その理由と背景について考えてみましょう。

薬を減らしたい理由と患者さんの悩み

多くの患者さんが、複数の病院から多種類の薬を処方されている状況に直面しています。

そのため、「薬が多すぎる」「できれば減らしたい」という気持ちは自然なことです。

しかし、呼吸器疾患の治療において、薬の使用は特に慎重に考えなければなりません。

なぜなら、呼吸器の薬は時に命に関わるほど重要な役割を果たしているからです。

喘息発作時の全身ステロイド使用と血糖値への影響

喘息の発作など、緊急性のある症状が出た場合、全身ステロイド薬(内服や注射)の使用が必要となることがあります。

確かに、糖尿病をお持ちの患者さんにとってステロイドは血糖値を上げる副作用があるため、使用に慎重になりたいという気持ちは理解できます。

しかし、呼吸器の状態を安定させることは患者さんの健康全体を守るための基盤です。

発作がコントロールされないと、もっと大きな健康リスクが生じる可能性があります。

呼吸器薬の優先順位の高さ

呼吸器の薬は、健康を維持する上で非常に重要な位置を占めています。

呼吸器疾患が悪化すると、酸素の供給が不十分になり、全身の機能に影響を与えかねません。

そのため、呼吸器の薬の使用は他の治療よりも優先されることがあります。

この点については、他の診療科の医師も理解をしています。

ですので、治療全体を見直す際も、呼吸器疾患の管理を最優先に考えて調整されるべきです。

患者さんと医療者の協力で最善を目指す

私たち医療者は、皆さんが快適に生活を送ることができるよう、最適な治療計画を立てることを心掛けています。

薬の量や種類について気になることがあれば、ぜひご相談ください。

お互いの理解を深め、最適な治療を一緒に考えていきましょう。

呼吸器疾患の治療は命を守る大切な要素です。

薬の使用に対して疑問をお持ちの方は、どうぞ遠慮なくご質問ください。

皆さんの健康を第一に考え、できる限り安心して治療に臨めるようサポートいたします。

やまぐち呼吸器内科・皮膚科クリニック 山口裕礼

投稿者プロフィール

院長:山口裕礼(やまぐちひろみち)
院長:山口裕礼(やまぐちひろみち)
資格:医学博士、日本呼吸器学会認定呼吸器専門医、日本アレルギー学会認定アレルギー専門医、日本喘息学会認定喘息専門医、日本内科学会認定内科医、日本喘息学会認定吸入療法エキスパート

環境省 環境人材認定事業 日本環境管理協会認定環境管理士、漢方コーディネーター、内面美容医学財団公認ファスティングカウンセラー、日本セルフメンテナンス協会認定腸内環境管理士、腸内環境解析士、日本温活協会認定温活士、薬膳調整師、管理健康栄養インストラクター、食育健康アドバイザー、日本園芸協会認定ローズ・コンシェルジュ、ローズソムリエ®(バラ資格)