いびき・無呼吸と喘息の関係について
こんにちは。やまぐち呼吸器内科・皮膚科クリニックの山口裕礼です。
「いびきがひどい」「夜間に無呼吸があると言われた」という方の中には、喘息をお持ちの方も多いのではないでしょうか。
実は、いびきや睡眠時無呼吸症候群は喘息と深く関連しており、互いに症状を悪化させる要因となることがあります。
今日は、いびきや無呼吸が喘息に与える影響と、改善のための対策についてお話しします。
いびき・無呼吸と喘息の関係
いびきや睡眠時無呼吸症候群が喘息に影響するのには、以下のような理由があります。
- 気道の閉塞が喘息症状を悪化させる
睡眠中に気道が狭くなると、気流が妨げられ、喘息の症状が夜間に悪化しやすくなります。 - 酸素不足が体に負担をかける
無呼吸による酸素不足が慢性的な炎症を引き起こし、喘息の悪化につながることがあります。 - 睡眠の質が低下する
無呼吸やいびきで夜間に何度も目が覚めると、睡眠の質が悪化し、喘息症状のコントロールが難しくなります。 - 肥満がリスクを増加させる
いびきや無呼吸、喘息のリスクを共通して増加させる要因の一つが肥満です。胸や喉周りの脂肪が気道を圧迫しやすくなります。 - 胃酸逆流が誘発される
睡眠時無呼吸の影響で胃酸逆流が起こると、それが気道を刺激し、喘息症状を悪化させることがあります。
いびき・無呼吸を改善するために今日からできること
いびきや無呼吸が喘息に与える影響を減らすためには、以下の対策が効果的です。
- 体重管理を行う
適切な体重を維持することで、気道の圧迫を軽減し、いびきや無呼吸の改善が期待できます。 - 寝る姿勢を工夫する
仰向けで寝ると気道が狭くなりやすいので、横向きで寝るように心がけましょう。 - アルコールを控える
寝る前のアルコール摂取は筋肉を弛緩させ、気道を狭める原因となります。 - 鼻呼吸を促進する
鼻詰まりを改善するために、鼻洗浄や鼻炎の治療を行い、スムーズな呼吸を確保しましょう。 - CPAP療法を検討する
無呼吸が重度の場合、CPAP(持続陽圧呼吸療法)を利用することで睡眠中の気道閉塞を防ぐことができます。 - 喘息治療を最適化する
吸入ステロイド薬や気管支拡張薬を適切に使用し、喘息症状をコントロールすることが重要です。 - 専門医に相談する
睡眠時無呼吸やいびき、喘息のいずれかにお悩みの場合は、専門医に相談し、包括的な診察と治療を受けましょう。
いびき・無呼吸対策で喘息を改善しよう
いびきや無呼吸が喘息のコントロールを妨げる場合がありますが、適切な対策を取ることで症状を軽減することが可能です。
生活習慣の見直しや専門的な治療を組み合わせることで、より良い呼吸と快適な睡眠を手に入れることができます。
当クリニックでは、喘息治療に加えて、いびきや無呼吸の診察や治療のアドバイスも行っています。お気軽にご相談ください。
やまぐち呼吸器内科・皮膚科クリニック
山口裕礼
投稿者プロフィール
- 2017年1月、希望が丘(神奈川県横浜市)にて、やまぐち呼吸器内科・皮膚科クリニックを開院しました。
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