体が温まると咳が出る理由とは?
こんにちは、やまぐち呼吸器内科・皮膚科クリニックの山口裕礼です。
冬の季節に多い「体が温まると咳が出る」という症状についてお話しします。
この現象にはいくつかの原因が考えられます。
もし心当たりがある場合は、ぜひ最後までお読みください。
温度差による刺激
寒い外から暖かい室内に入ると急激な温度変化が気道を刺激します。
特に寒暖差が大きいと、気道が敏感になりやすく咳が誘発されることがあります。
これは気管支が収縮したり、温度変化による粘膜の乾燥が原因となります。
気道の過敏性
もともと気管支が過敏な方、例えば喘息やアレルギー性気管支炎がある方は、温度差や湿度変化で咳が出やすくなります。
温かい空気が気道に入ることで、敏感な粘膜が反応し、咳が誘発される場合があります。
湿気と乾燥の影響
暖房を使うと部屋が暖かくなる一方で、空気が乾燥します。
乾燥した空気を吸い込むことで気道が刺激を受け、咳が出やすくなることがあります。
この場合は、加湿器の使用や適度な水分補給で改善することが期待できます。
血行促進による影響
お風呂に入ったり運動したりして体が温まると、血行が良くなり、気道の粘膜にも変化が生じることがあります。
これにより、溜まっていた粘液が気道を刺激し、咳として排出されることがあります。
基礎疾患の可能性
頻繁に咳が出る場合は、基礎疾患が隠れている可能性も考えられます。
例えば以下のような病気が原因の場合もあります:
- 後鼻漏(鼻水が喉に垂れること)
- 逆流性食道炎(胃酸が気管に影響すること)
- 慢性気管支炎や肺疾患
このような場合は、気温や環境に関係なく咳が続くことが多いので、早めの受診をお勧めします。
咳を和らげるためのポイント
咳を和らげるためには以下のような対策が有効です:
- 室内の湿度を40~60%に保つ
- 外から帰宅する際にマフラーやマスクを活用して冷たい空気を直接吸わないようにする
- 温かい飲み物(白湯やハーブティーなど)で体を潤し、気道の乾燥を防ぐ
- 市販薬の使用については、医師や薬剤師に相談する
もし咳が長引く場合や、頻繁に症状が出る場合はお気軽に当クリニックまでご相談ください。
一人ひとりに合った治療をご提案いたします。
やまぐち呼吸器内科・皮膚科クリニック
山口裕礼
投稿者プロフィール
- 2017年1月、希望が丘(神奈川県横浜市)にて、やまぐち呼吸器内科・皮膚科クリニックを開院しました。
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