体が温まると感じる動悸や息切れについて
こんにちは、やまぐち呼吸器内科・皮膚科クリニックの山口裕礼です。
「お風呂に入った後や暖房の効いた部屋で、動悸や息切れを感じる」といった経験はありませんか?
これは体が温まったときに一時的に起こる生理現象の場合もありますが、場合によっては注意が必要な症状です。
今回は、動悸や息切れの原因と対策についてお話しします。
動悸や息切れとは?
動悸とは、心臓が普段よりも強く、速く打つのを自覚する状態を指します。
一方、息切れは、呼吸が浅くなったり、息が苦しいと感じる状態です。
体が温まると血流や心拍が変化し、これらの症状が一時的に現れることがあります。
原因
動悸や息切れの原因はさまざまですが、以下のような要因が考えられます:
- 血管の拡張: 体が温まると血管が広がり、心臓が血液を全身に送るために頑張ることで動悸を感じることがあります。
- 自律神経の乱れ: 温度変化が急激だと交感神経が刺激され、心拍数が増加して動悸や息切れを引き起こすことがあります。
- 低血圧: お風呂や暖房で体が温まると血圧が下がり、息切れを感じることがあります。
- 心疾患: 不整脈や心不全が隠れている場合もあり、動悸や息切れが頻繁に起こる場合は注意が必要です。
- 貧血: 血液中の酸素を運ぶヘモグロビンが不足していると、体が温まったときに酸素不足を感じて息切れすることがあります。
症状
体が温まると感じる動悸や息切れには、次のような特徴があります:
- 入浴中や入浴後、暖房の効いた室内で心拍数が増える
- 軽い運動でも呼吸が苦しく感じる
- めまいやふらつきを伴うことがある
- 症状が短時間で治まる場合もあれば、持続する場合もある
対策と予防方法
動悸や息切れを予防するには、以下のような対策が有効です:
- お風呂はぬるめのお湯(38~40℃)にし、長湯を避ける
- 急激な温度変化を避ける(脱衣所や浴室を適温に保つ)
- 適度な水分補給を行い、血流をスムーズに保つ
- 過剰な暖房の使用を控える
- 日常的にストレッチや軽い運動を取り入れて、血流を改善する
治療について
動悸や息切れが頻繁に起こる場合や、以下の症状を伴う場合は、医療機関を受診してください:
- 胸の痛みや圧迫感
- 呼吸困難やチアノーゼ(唇や指先が青くなる)
- めまい、失神、極度の疲労感
これらの症状がある場合、心疾患や肺疾患など、重大な疾患が隠れている可能性があります。
まとめ
体が温まると感じる動悸や息切れは、体の正常な反応である場合もあれば、病気のサインである場合もあります。
気になる症状が続く場合は早めにご相談ください。
当クリニックでは、患者さん一人ひとりに寄り添った診療を心がけています。
やまぐち呼吸器内科・皮膚科クリニック
山口裕礼
投稿者プロフィール
- 2017年1月、希望が丘(神奈川県横浜市)にて、やまぐち呼吸器内科・皮膚科クリニックを開院しました。
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