辛い物で鼻汁が出る理由
やまぐち呼吸器内科・皮膚科クリニックの山口裕礼です。
辛い物を食べると鼻水が止まらなくなるという経験はありませんか?
これは、辛い物に含まれるカプサイシンという成分が関係しています。
カプサイシンはTRPV1受容体と呼ばれるセンサーを刺激し、体の防御反応を引き起こします。
辛い物を食べると、カプサイシンが鼻の粘膜を刺激し、脳が「異物が侵入した」と認識します。
その結果、鼻水を分泌して異物を排除しようとする反応が起こるのです。
辛い物で鼻汁が出る理由を考える
辛い物で鼻水が出る主な理由は次の3つが考えられます。
- 粘膜の直接的な刺激
カプサイシンが鼻の粘膜を刺激し、鼻水を分泌して粘膜を保護しようとします。 - 交感神経の活性化
辛い物を食べると交感神経が刺激され、血管の拡張や粘液分泌が促進されます。 - 副交感神経の反応
辛さによる刺激が副交感神経を活性化し、過剰な鼻汁を引き起こすことがあります。
特に注意が必要な場合
辛い物を食べた後に鼻水だけでなく、以下のような症状が現れる場合は注意が必要です。
- 鼻水が黄色や緑色をしている
- 鼻が詰まって息がしづらい
- くしゃみや目のかゆみが止まらない
- 頭痛や顔の痛みを伴う
これらは副鼻腔炎やアレルギー性鼻炎の可能性があるため、必要に応じて医療機関を受診してください。
鼻汁を予防するには?
辛い物を食べる際に鼻汁を予防するためのポイントをご紹介します。
- 辛さを調整する
強い辛さを避け、自分に合ったレベルで楽しむことが重要です。 - 乳製品を摂る
ヨーグルトや牛乳を一緒に摂ることで刺激を和らげることができます。 - 鼻を保湿する
鼻の粘膜が乾燥していると刺激に対して敏感になるため、保湿を心がけましょう。 - 一気に食べない
辛い物を少しずつ食べることで、刺激を緩和できます。
適度に楽しむことが大切
辛い物には代謝を促進する効果や食欲を増進させる効果がありますが、体に強い反応が出る場合は無理をせず、自分の体質に合った量で楽しむことが大切です。
当クリニックでは、アレルギー性鼻炎や胸の不調について専門的な診断と治療を行っています。
鼻水や鼻詰まりが続く場合はお気軽にご相談ください。
やまぐち呼吸器内科・皮膚科クリニック 山口裕礼
投稿者プロフィール
- 2017年1月、希望が丘(神奈川県横浜市)にて、やまぐち呼吸器内科・皮膚科クリニックを開院しました。
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