🌊水泳と喘息のリアル2025― 子どもと大人、それぞれのメリット&リスク

― 子どもと大人、それぞれのメリット&リスクを科学的に深掘り! ―

結論まとめ✨

  • 温かく湿度の高いプール環境は、運動誘発性喘息(EIB)を起こしにくい
  • 定期的な水泳で肺機能(FEV1・FVC)や生活の質(QOL)がアップ
  • ただし塩素ガス(クロラミン)への長期曝露は、気道炎症を悪化させる可能性も

🏆 なぜ「水泳=喘息にいい」の?

  1. 湿度が高く温かい空気を吸うため、冷乾空気で誘発される気道収縮が起こりにくい。
  2. 水圧+水平姿勢が胸郭を適度に圧迫し、横隔膜と呼吸筋を鍛える。
  3. 水の抵抗による全身有酸素運動で、肺血流が増え換気効率が向上。

👧 子ども編:メリットが光る✨

効果実際の変化医師の臨床感覚
肺機能アップFEV1・FEF25–75の上昇喘鳴や夜間症状が減る
持久力アップ6分間歩行距離の大幅増体育の長距離走がラクに
呼吸筋強化腹式呼吸が習慣化吸入器の操作が上手に

⚠️注意点

  • 塩素ガスに敏感な子は咳や気道刺激が出やすい。
  • 症状が不安定な日は無理せず休む。
  • 運動誘発性喘息の既往があれば、ウォームアップと運動前のSABA吸入を忘れずに。

🧑‍🦱 大人編:メタボ・ストレス対策にも💪

ベネフィット見込める変化
心肺フィットネス向上VO₂max・FEV1/FVCが改善
ストレス軽減コルチゾール低下、睡眠の質向上
体重管理内臓脂肪・BMIの低下

📌リスク管理

  • 職業競技レベルでの長時間塩素曝露は慢性気道炎症のリスク。
  • 喫煙歴・重度アレルギーがある場合は、屋外プールや海水浴へ切り替えを検討。
  • 発作が起きた経験がある人は、必ず救急セット(SABA・スペーサー)を携帯。

📚 ガイドラインのポイント

  • GINA 2024:「適度な運動は全年齢で推奨。ただし症状不安定時は医師に相談」
    • 小児:発作危険日は治療ステップアップ+運動前SABA
    • 成人:ICS+LABA併用下での運動が推奨

🏊‍♀️ 安心して泳ぐための 5️⃣ Tips

  1. コントロールを確認:Asthma Control Test®で20点以上を目標。
  2. ウォームアップ10分:軽いストレッチ→ゆっくり入水。
  3. プール選び:換気良好・塩素臭が弱い施設を選択。
  4. 発作セット携帯:SABA、スペーサー、ピークフローメーターを常備。
  5. シャワー&保湿:塩素を洗い流し、皮膚と気道への刺激を最小化。

✨まとめ

  • 水泳は「低刺激・全身運動」として子どもも大人もメリットが大きい。
  • ただし塩素によるリスク管理が不可欠。
  • プール環境選びと日々の症状モニタリングで、“楽しく・安全”に呼吸を鍛えましょう💙

🏥 当院でできること

  • 呼気一酸化窒素(FeNO)測定や肺機能検査で、運動許可の可否を即日判定。

お気軽にご相談ください😊
やまぐち呼吸器内科・皮膚科クリニック 院長 山口裕礼

投稿者プロフィール

院長:山口裕礼(やまぐちひろみち)
院長:山口裕礼(やまぐちひろみち)
からだ整えラボ
資格:
<医学・医療>医学博士、日本呼吸器学会認定呼吸器専門医、日本アレルギー学会認定アレルギー専門医、日本喘息学会認定喘息専門医、日本内科学会認定内科医、日本喘息学会認定吸入療法エキスパート
<予防医学・代替医療・環境>
環境省 環境人材認定事業 日本環境管理協会認定環境管理士、漢方コーディネーター、内面美容医学財団公認ファスティングカウンセラー、日本セルフメンテナンス協会認定腸内環境管理士、腸内環境解析士、日本温活協会認定温活士、薬膳調整師、管理健康栄養インストラクター、食育健康アドバイザー、日本フェムテックマイスター協会公認フェムテックマイスター®上級、公認妊活マイスター®Basic、日本スキンケア協会認定スキンケアアドバイザー、メンタル士心理カウンセラー、アーユルヴェーダアドバイザー
<文化・生活>
日本園芸協会認定ローズ・コンシェルジュ、ローズソムリエ®(バラ資格)