🌳 本が語りかけてくる朝──『始まりの木』を庭で読むということ

今日の朝は、医師としての私ではなく、
ただの「ひとりの読書家」として時間を過ごしました。

庭に出て、コーヒーを淹れ、
ゆっくりと一冊の本を開く。

それだけのことが、
どうしてこんなにも心を動かすのでしょうか。

📚 『始まりの木』──静かに魂に触れる物語

夏川草介さんの『始まりの木』は、
単なる“ファンタジー”ではなく、
人の心の根っこ に触れてくる作品です。

「神様を探す旅」という言葉だけを見ると
宗教のようにも聞こえますが、
むしろ描かれているのは

🌱 迷うこと
🌱 喪失すること
🌱 立ち止まること
🌱 また歩き出そうとすること

人間なら誰もが抱える
“静かな痛みと希望” です。

本を読み進めると、
登場人物の問いがそのまま
自分自身への問い になって返ってきます。

「あなたはどこから来て、どこへ向かうのか?」
「何を信じたいのか?」
「どんな“始まり”を選ぶのか?」

哲学的でありながら、
どこか優しさのにじむ物語。

まるで、木のささやきのように。

🌿 なぜ“外で読む本”は心に深く入ってくるのか

外で読むと、本の世界と現実の世界の境界が
すっと曖昧になる瞬間があります。

🌳 木陰の揺れ
🌬 風の流れ
☕ カップの温かさ
🕊 遠くの鳥の声

その一つひとつが、
本の“哲学的な静けさ”と共鳴してくるのです。

まるで自然が、
本の続きを語ってくれているかのように。

『始まりの木』を庭で読むと、
登場人物たちが探している “神” とは、
遠くにある奇跡ではなく、

👉 いま自分の周りにある、
👉 名もなき静かな瞬間そのもの

そんなふうに感じられます。

🌱 本に向き合う姿勢とは、“自分に向き合うこと”

医療でもなく、仕事でもなく、
誰かの期待でもなく、
肩書きからも離れて。

ただ本に向き合う時間は、
自分の中心に戻る時間 でもあります。

本のページが風でそっとめくれる瞬間、
そこにいるのは “読者の私” だけ。

『始まりの木』は、
そんな“純粋で静かな読書”にぴったりの一冊です。

哲学的なテーマを抱えながらも、
読み手の心にやさしく問いを置いていく。
「答え」よりも、「気づき」を差し出してくれる物語。

🌅 そしてまた、新しい「始まり」へ

外で本を読むと、
世界が少し違う色をして見えます。

風が一段とやわらかく、
光がすこし深く、
自分自身が “始まりの地点” に立っているような感覚。

『始まりの木』というタイトルの余韻のように、
私たちの毎日はすべて
“どこかへ向かう始まり” なのかもしれません。

今日の読書時間は、
そんなことを静かに教えてくれました🍃📖✨

投稿者プロフィール

院長:山口裕礼(やまぐちひろみち)
院長:山口裕礼(やまぐちひろみち)
からだ整えラボ
① 医学=呼吸器・アレルギー
② 生活=腸・温活・食・睡眠・肌
③ 幸福=働き方・環境・園芸
“病気を診るだけでなく、人をまるごと診たい”
——その思いを胸に、学びを続けています。
医学的根拠 × 生活習慣 × 心の豊かさ
三位一体の医療をめざしています。
資格:
<医学・医療>医学博士、日本呼吸器学会認定呼吸器専門医、日本アレルギー学会認定アレルギー専門医、日本喘息学会認定喘息専門医、日本内科学会認定内科医、日本喘息学会認定吸入療法エキスパート
<予防医学・代替医療・環境>
カラダ取説®マスター・ジェネラル ← NEW✨
環境省 環境人材認定事業 日本環境管理協会認定環境管理士、漢方コーディネーター、内面美容医学財団公認ファスティングカウンセラー、日本セルフメンテナンス協会認定腸内環境管理士、腸内環境解析士、日本温活協会認定温活士、薬膳調整師、管理健康栄養インストラクター、食育健康アドバイザー、日本フェムテックマイスター協会公認フェムテックマイスター®上級、公認妊活マイスター®Basic、日本スキンケア協会認定スキンケアアドバイザー、メンタル士心理カウンセラー、アーユルヴェーダアドバイザー、快眠セラピスト、安眠インストラクター
<文化・生活>
日本園芸協会認定ローズ・コンシェルジュ、ローズソムリエ®(バラ資格)
<受賞歴>
第74回日本アレルギー学会学術大会「働き方改革推進奨励賞」受賞