鼻炎・副鼻腔炎が咳を引き起こす理由
こんにちは、やまぐち呼吸器内科・皮膚科クリニックの山口裕礼です。
鼻炎や副鼻腔炎によって、鼻水や粘液が過剰に分泌されると、後鼻漏(こうびろう)と呼ばれる現象が起きることがあります。
後鼻漏とは、鼻水が鼻の奥から喉の方に流れ込む状態のことで、これが原因で咳が出ることがあります。
- 寝ている間:横になっていると鼻水が喉に流れ込みやすくなります。
- 乾燥した環境:粘膜が刺激を受けやすく、咳が悪化します。
また、副鼻腔炎によって鼻の奥に炎症が広がると、気管支の敏感さが増し、咳が出やすくなる場合もあります。
こんな症状があれば注意!
鼻炎や副鼻腔炎が原因で起きる咳の特徴として、以下が挙げられます:
- 喉に違和感がある:常に何かが喉に落ちている感じがする。
- 痰が絡む咳:透明や白っぽい粘液が多い。
- 特に夜間に咳が強くなる:
ただし、これらの症状が長期間続いたり、息苦しさや強い咳がある場合は、別の病気(例えば喘息や気管支炎)が関係している可能性もあるため、医師の診察を受けることが重要です。
治療とセルフケアのポイント
鼻炎や副鼻腔炎に伴う咳を改善するためには、以下の対策が有効です:
- 鼻の炎症を抑える治療を受ける
抗アレルギー薬やステロイドの点鼻薬が効果的です。また、副鼻腔炎が細菌感染による場合は、抗生物質が必要になることもあります。 - 後鼻漏を軽減する工夫
・鼻うがいをすることで、鼻の奥にたまった粘液を取り除きやすくなります。
・加湿器を使い、室内の湿度を保つことで喉や鼻の粘膜を保護します。 - 咳のケア
後鼻漏が原因の場合、喉に優しい温かい飲み物(例えば白湯やハーブティー)を飲むことで症状が和らぐことがあります。
鼻炎や副鼻腔炎と喘息の関係
鼻炎や副鼻腔炎がある方は、喘息を併発していることが少なくありません。
特にアレルギー体質の方は、鼻と気管支が連動して過敏な反応を起こしやすいです。
このような場合、鼻や副鼻腔だけでなく、気管支の炎症を抑える治療が必要になることがあります。
まとめ
鼻炎や副鼻腔炎に伴う咳は、気管支や喉を保護するための体の反応です。
早めに原因を特定し、適切な治療を受けることで症状を和らげることができます。
咳が長期間続く場合は、鼻や喉だけでなく、気管支の病気も考慮し、呼吸器内科に相談することをおすすめします。
日常生活の中で困っていることや気になる症状があれば、ぜひお気軽にご相談ください。
やまぐち呼吸器内科・皮膚科クリニック 山口裕礼
投稿者プロフィール
- 2017年1月、希望が丘(神奈川県横浜市)にて、やまぐち呼吸器内科・皮膚科クリニックを開院しました。
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