🌷 カスタマーハラスメント、思いやりのある関係が、安心できる医療をつくります

〜朝日新聞の「モンスターペアレント」とカスタマーハラスメント、そして医療現場の「モンスターペイシェント」〜

こんにちは😊
やまぐち呼吸器内科・皮膚科クリニック 山口裕礼です。

最近、朝日新聞で
「モンスターペアレント」や「カスタマーハラスメント(カスハラ)」
が社会や学校の問題として特集されているのを、ご覧になった方もいらっしゃると思います📰

・学校で
・職場で
・窓口対応で
相手の立場を超えた強い要求や、厳しい言葉が向けられてしまう――
そんな現実が、丁寧に紹介されていました。

朝日新聞の特集の中で、強い対応に追われ続けた結果、心の不調をきたし、休職を余儀なくされた先生の存在も紹介されていました。

その記事を読み、同じ医療・対人支援の現場に立つ者として、胸が締めつけられる思いがしました。

人を支える立場の人が、ひとりで限界まで耐えてしまう――
その現実に、深い痛みを感じずにはいられませんでした。

そしてこの問題は、
実は医療の現場とも、深く重なっています。

今日はこのテーマをきっかけに、
🌿 医療という場所で
🌿 どんな関係が心地よく
🌿 どんな関係が人を守るのか

について、できるだけやさしくお話ししてみたいと思います😊

🏥 医療も「人と人」が向き合う場所です

医療は、
「治療をする場所」でもあり、
同時に 「人と人が向き合う場所」 でもあります。

体調が悪いとき、
不安なとき、
つらいとき――
人はどうしても、気持ちがいっぱいいっぱいになります。

・焦ってしまう
・不安が強くなる
・言葉が強くなる

これは、誰にでも起こりうる、ごく自然な反応です😊

🌼 いつの間にか「すれ違い」が生まれてしまうことも

朝日新聞の特集で取り上げられている
「モンスターペアレント」
「カスタマーハラスメント」

これらも、最初から誰かが「悪意」で始めているわけではないと、私は感じています。

不安
焦り
孤独
思うようにならない現実
誰にもわかってもらえないという気持ち――

こうした感情が少しずつ積み重なり、
本来は守りたいはずの関係が、いつの間にか“対立”の形に変わってしまう。

その結果として、
強い言葉や、厳しい態度として表に出てしまうこともあるのだと思います。

🏥 医療現場にもある「モンスターペイシェント」という現実

そしてこの構造は、
残念ながら 医療の現場でも見られることがあります。

世間ではこれを
「モンスターペイシェント」
と呼ぶこともありますが、
私はこの言葉を、誰かを責めるために使いたいとは思っていません。

多くの場合、その背景には

・強い不安
・思い通りにならない苦しさ
・孤独感
・心や脳のご病気
・ご高齢による認知機能の変化

など、ご本人にもどうにもできない事情が重なっていることが、決して少なくないからです。

そして多くの方は、
「自分は普通だ」「正しいことを言っている」と感じていらっしゃいます。

・怒っている自覚がない
・相手を困らせているつもりがない
・むしろ「自分は被害者だ」と思っている

こうしたことが、実際にはとても多いのです。

🧠 その背景に「心や脳の変化」が関係していることもあります

医師として、もう一つとても大切にしている視点があります。

それは――
そのような言動の背景に、心や脳のご病気、認知機能の変化が関係していることも、決して少なくない
ということです。

たとえば、

・強い不安障害
・うつ状態
・気分の波が大きい状態
・こだわりが極端に強くなる状態
・被害的な受け止め方が目立つ状態

こうした状態があると、
ご本人の意思とは関係なく、

✅ 言葉が強くなったり
✅ 怒りやすくなったり
✅ 人との摩擦が増えたり

することがあります。

また、ご高齢の方では、

✅ 認知症
✅ 軽度認知障害(MCI)
✅ 脳血管障害の後遺症

などにより、
以前ならしなかったような言動が目立つようになることも、実際の医療現場では珍しくありません。

🤲 だからこそ、医療として「そっと支える」視点も大切にしています

もし、

・以前と性格が変わった
・怒りっぽくなった
・疑い深くなった
・人とトラブルが増えた
・ご家族が「最近ちょっと違う」と感じている

そんな変化があったときには、
体だけでなく、心や脳のサインかもしれない
という視点も、ぜひ思い出していただけたらと思います🌷

医療の役割は、
「正す」ことより
「守り、支える」ことだと、私は考えています。

🛡️ それでも、安心して医療を受けられる空気は守っていきたい

ただ一方で、
残念ながらその思いが、どうしても伝わらない場面があることも、現実としてあります。

当院には、
患者さんの健康を支える 大切なスタッフ がいます。

私たちは、
患者さんを守ると同時に、スタッフの心と安全を守ることも、同じくらい重要な責任
だと考えています。

そのため、

✅ すべてを無理に受け止めることはせず
✅ お互いが安心できる距離感を大切にし
✅ 穏やかな関係を守ること

これを、とても大切にしています🌿

🌷 当院のかかりつけ患者さんが、とてもあたたかい理由

ありがたいことに、当院の患者さんは
本当にあたたかく、優しい方がとても多いと、日々感じています😊

・「先生、お忙しいですよね」
・「看護師さん、ありがとうございます」
・「受付の方、いつもお疲れさまです」

その一言一言に、私たちは何度も救われています✨

これは決して「特別な人たち」だからではありません。

最初からではないですが、徐々に「当院と良好な関係」として向き合っているからこそ、
自然と、やさしい空気が育っている
のだと思っています。

🌿 医療は「一緒に取り組むもの」だと、私たちは考えています

医療は、
医師だけが何かを一方的に行うものではなく、
患者さんの生活・治療・気持ちと一緒に積み重ねていくもの
だと、私たちは考えています。

✅ 患者さん自身の生活
✅ 日々のセルフケア
✅ 治療の継続
✅ 気持ちの持ち方

こうしたものすべてが合わさって、
はじめて良い方向へ進んでいく
「医療は共同作業」 だと感じています🤝

だから当院では、
「してもらう医療」ではなく、「一緒に取り組む医療」
を大切にしています😊

🌸 不安や不満は、どうぞ遠慮なくご相談ください

もし、

・不安に思うこと
・気になること
・納得できないこと

がありましたら、どうぞ遠慮なくお話しください😊

私たちは、
「伝えていただくこと」そのものを、とても大切にしています。

言葉にしていただくことで、
誤解が減り、
よりよい医療につながることが本当に多いのです🌷

✨ さいごに 〜誰もが「そうなりうる」からこそ、やさしく〜

朝日新聞の
「モンスターペアレント」
「カスタマーハラスメント」
の特集は、私たちにこんな大切な問いを投げかけているように感じます。

「人は誰でも、余裕を失えば、そうなってしまう可能性がある」

だからこそ、
責めるより
気づき合い
支え合い
少し立ち止まれる場所が大切なのだと思います。

🌸 当院のかかりつけ患者さんへ

当院はこれからも、
🌿 安心して通える場所
🌿 何でも相談できる場所
🌿 ほっとできる場所
であり続けたいと思っています😊

そして、
今通ってくださっている“かかりつけ患者さん”との、今のあたたかい関係が、ずっと続いていくこと
それが、私の何よりの願いです✨

投稿者プロフィール

院長:山口裕礼(やまぐちひろみち)
院長:山口裕礼(やまぐちひろみち)
からだ整えラボ
① 医学=呼吸器・アレルギー
② 生活=腸・温活・食・睡眠・肌
③ 幸福=働き方・環境・園芸
“病気を診るだけでなく、人をまるごと診たい”
——その思いを胸に、学びを続けています。
医学的根拠 × 生活習慣 × 心の豊かさ
三位一体の医療をめざしています。
資格:
<医学・医療>医学博士、日本呼吸器学会認定呼吸器専門医、日本アレルギー学会認定アレルギー専門医、日本喘息学会認定喘息専門医、日本内科学会認定内科医、日本喘息学会認定吸入療法エキスパート
<予防医学・代替医療・環境>
機能的骨盤底筋エクササイズpfilAtes™認定 インストラクター国際資格← NEW✨
カラダ取説®マスター・ジェネラル
環境省 環境人材認定事業 日本環境管理協会認定環境管理士、漢方コーディネーター、内面美容医学財団公認ファスティングカウンセラー、日本セルフメンテナンス協会認定腸内環境管理士、腸内環境解析士、日本温活協会認定温活士、薬膳調整師、管理健康栄養インストラクター、食育健康アドバイザー、日本フェムテックマイスター協会公認フェムテックマイスター®上級、公認妊活マイスター®Basic、日本スキンケア協会認定スキンケアアドバイザー、メンタル士心理カウンセラー、アーユルヴェーダアドバイザー、快眠セラピスト、安眠インストラクター
<文化・生活>
日本園芸協会認定ローズ・コンシェルジュ、ローズソムリエ®(バラ資格)
<受賞歴>
第74回日本アレルギー学会学術大会「働き方改革推進奨励賞」受賞