花粉症から咳が止まらない場合の原因と対策

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花粉症から咳が止まらない場合の原因と対策

こんにちは。やまぐち呼吸器内科・皮膚科クリニックの山口裕礼です。

今回は、花粉症が原因で咳が続く場合について、その理由と対策をお話しします。

花粉症による「アレルギー性咳嗽」の原因

花粉症といえば、くしゃみや鼻水、目のかゆみが一般的な症状ですが、実は「咳」が続くこともあります。

花粉が気道に入ることで、気道が炎症を起こし、過敏状態になるためです。

この状態を「アレルギー性咳嗽(がいそう)」と呼び、咳が止まらない、特に夜間に症状が悪化するという特徴があります。

長引く場合の注意点:喘息発症の可能性

咳が長期間続き、夜間や運動時に悪化する場合、花粉症をきっかけに「喘息」を発症している可能性があります。

喘息の場合、気道が非常に敏感になり、わずかな刺激でも咳や息苦しさが引き起こされます。

この場合には、通常の花粉症対策ではなく、専用の吸入薬などによる喘息治療が必要です。適切な治療を行うことで、症状を緩和させることができます。

他に考えられる原因

咳が長引く原因として、「気管支炎」なども考えられます。

花粉症がきっかけで慢性的な気道炎症を引き起こし、咳が続くことがあります。

さらに、胃酸が気道に逆流する「胃食道逆流症(GERD)」も慢性的な咳の原因となることがあるため、咳が続く場合は原因の鑑別が重要です。

咳を楽にするためのセルフケアと予防策

  • 室内環境の調整: 花粉が入らないように窓を閉め、加湿器で適度な湿度を保ちましょう。
  • こまめなうがい: 外出後にうがいをすることで、気道に入った花粉を洗い流し、炎症を防ぎます。
  • マスクの着用: 花粉が多い時期にはマスクを着用し、気道を保護しましょう。

受診の目安

花粉症による咳が長引く、または症状が悪化している場合は医師に相談することをおすすめします。

特に喘息の発症が疑われる場合には、適切な治療を受けることで症状を軽減し、日常生活の質を保つことができます。

花粉症の季節は多くの方にとって辛い時期ですが、咳が続くと特に不安になるかもしれません。

快適な生活を送れるようサポートいたしますので、お悩みの際はお気軽にご相談ください。

やまぐち呼吸器内科・皮膚科クリニック 山口裕礼

投稿者プロフィール

院長:山口裕礼(やまぐちひろみち)
院長:山口裕礼(やまぐちひろみち)
資格:医学博士、日本呼吸器学会認定呼吸器専門医、日本アレルギー学会認定アレルギー専門医、日本喘息学会認定喘息専門医、日本内科学会認定内科医、日本喘息学会認定吸入療法エキスパート

環境省 環境人材認定事業 日本環境管理協会認定環境管理士、漢方コーディネーター、内面美容医学財団公認ファスティングカウンセラー、日本セルフメンテナンス協会認定腸内環境管理士、腸内環境解析士、日本温活協会認定温活士、薬膳調整師、管理健康栄養インストラクター、食育健康アドバイザー、日本園芸協会認定ローズ・コンシェルジュ、ローズソムリエ®(バラ資格)