クリニックだより 内科

COVID-19(コロナウイルス)感染後の咳嗽が続く場合の原因と対策

内科

COVID-19感染後の咳嗽が続く場合の原因と対策

こんにちは。やまぐち呼吸器内科・皮膚科クリニックの山口裕礼です。

今回は、COVID-19(新型コロナウイルス)感染症から回復した後も咳が続く理由や、その対策についてお話しします。

COVID-19感染後に咳が続く「感染後咳嗽」の原因

COVID-19は、呼吸器系に強い影響を与える感染症であり、感染後に「咳が長引く」ことがよくあります。

この咳は「感染後咳嗽(かんせんごがいそう)」と呼ばれ、ウイルスによるダメージが残り、気道が過敏になっているために起こります。

COVID-19の回復後も、気道の炎症や過敏状態が続き、咳が数週間から数ヶ月続くことがあります。

長引く場合の注意点:喘息発症の可能性

咳が長期間続く場合、COVID-19感染が引き金となり、喘息を発症している可能性もあります。

特に夜間や運動後に息苦しさが出たり、咳がひどくなる場合は、喘息の兆候である可能性があります。

喘息の場合、気道が炎症を起こしやすくなっており、通常の感染後咳嗽とは異なり、適切な治療が必要です。

専用の吸入薬や抗炎症薬によって、気道の炎症を抑えることで症状を改善させます。

他に考えられる原因

COVID-19感染後に咳が続く原因として、「胃食道逆流症(GERD)」なども考えられます。

特にストレスや生活習慣の乱れがきっかけで胃酸が逆流し、気道を刺激することで咳が引き起こされることもあります。

咳が長引く場合は、こうした原因も含めた診断が有用です。

咳を楽にするためのセルフケアと予防策

  • 部屋の湿度を保つ: 冬の乾燥した空気は咳を悪化させることがあるため、加湿器を使用し湿度を適切に保ちましょう。
  • 温かい飲み物を摂る: 喉を潤すために温かいお茶やスープを飲むと、気道の炎症を和らげ、咳を抑える助けになります。
  • 無理を避け、休息を取る: 疲労やストレスも咳を悪化させる原因となることがあるため、十分な休息を取ることが重要です。

受診の目安

COVID-19から回復しても咳が続いたり、息苦しさが悪化する場合には医師に相談することをお勧めします。

喘息や他の症状が併発している可能性もあり、適切な診断と治療を受けることで、生活の質を向上させることができます。

COVID-19後に長引く咳や息苦しさは不安なものです。

皆様が少しでも快適な生活を送れるようにお手伝いさせていただきますので、お困りの際はぜひご相談ください。

やまぐち呼吸器内科・皮膚科クリニック 山口裕礼

投稿者プロフィール

院長:山口裕礼(やまぐちひろみち)
院長:山口裕礼(やまぐちひろみち)
2017年1月、希望が丘(神奈川県横浜市)にて、やまぐち呼吸器内科・皮膚科クリニックを開院しました。