マイコプラズマ感染後の咳が止まらない場合の原因と対策

マイコプラズマ感染後の咳が止まらない場合の原因と対策
こんにちは。やまぐち呼吸器内科・皮膚科クリニックの山口裕礼です。
今回は、マイコプラズマ感染症から回復した後に咳が続く理由や、その対策について詳しくご説明します。
感染後に咳が続く「感染後咳嗽」の原因
マイコプラズマ感染症にかかると、気道の粘膜が炎症を起こし、咳が長引くことがあります。
この咳が続く状態を「感染後咳嗽(かんせんごがいそう)」と呼び、ウイルスや細菌による感染が治癒しても、気道が過敏な状態になるために咳が出やすくなります。
この過敏状態は時間とともに少しずつ改善することが多いですが、数週間から数ヶ月かかることもあります。
咳が長引く場合の注意点:喘息の可能性
感染後咳嗽が自然に治まることも多いですが、逆に悪化してしまう場合があります。
特に咳が続くだけでなく、夜間や運動時に症状がひどくなるときは、「感染をきっかけに喘息を発症している」可能性があります。
喘息の場合、気道の炎症が持続しており、咳や呼吸困難が頻繁に出現します。
このような場合には、喘息治療が必要です。治療としては、専用の吸入薬などを使い、気道の炎症を抑えることで症状を和らげます。
他に考えられる原因
咳が長引く場合、稀に胃酸が食道に逆流する「胃食道逆流症(GERD)」が関係していることもあります。
逆流した胃酸が気道を刺激することで、慢性的な咳が引き起こされることがあります。
このため、症状や体調に合わせて診断を受けることが大切です。
咳を楽にするためのセルフケアと予防策
- 湿度管理: 室内の湿度を適切に保つことで気道の乾燥を防ぎ、咳が楽になります。特に冬場は加湿器を使うと良いでしょう。
- 温かい飲み物: 温かいお茶やスープなどをこまめに摂ると、喉が潤い、気道の炎症が軽減されることがあります。
- 刺激物を避ける: タバコの煙や、香りの強いものは気道を刺激しやすいので避けましょう。
受診の目安
もしも咳が数週間経っても治まらなかったり、悪化する場合は、医師の診断を受けてください。
喘息が疑われる場合や、他の要因がある場合もありますので、適切な治療を受けることが症状の改善につながります。
咳が長引くことは、日常生活に支障をきたし、不安な気持ちを抱かれる方も多いかと思います。
どうぞ遠慮なくご相談ください。
皆様の快適な呼吸を取り戻すお手伝いをさせていただきます。
やまぐち呼吸器内科・皮膚科クリニック 山口裕礼
投稿者プロフィール

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からだ整えラボ
① 医学=呼吸器・アレルギー
② 生活=腸・温活・食・睡眠・肌
③ 幸福=働き方・環境・園芸
“病気を診るだけでなく、人をまるごと診たい”
——その思いを胸に、学びを続けています。
医学的根拠 × 生活習慣 × 心の豊かさ
三位一体の医療をめざしています。
資格:
<医学・医療>医学博士、日本呼吸器学会認定呼吸器専門医、日本アレルギー学会認定アレルギー専門医、日本喘息学会認定喘息専門医、日本内科学会認定内科医、日本喘息学会認定吸入療法エキスパート
<予防医学・代替医療・環境>
カラダ取説®マスター・ジェネラル ← NEW✨
環境省 環境人材認定事業 日本環境管理協会認定環境管理士、漢方コーディネーター、内面美容医学財団公認ファスティングカウンセラー、日本セルフメンテナンス協会認定腸内環境管理士、腸内環境解析士、日本温活協会認定温活士、薬膳調整師、管理健康栄養インストラクター、食育健康アドバイザー、日本フェムテックマイスター協会公認フェムテックマイスター®上級、公認妊活マイスター®Basic、日本スキンケア協会認定スキンケアアドバイザー、メンタル士心理カウンセラー、アーユルヴェーダアドバイザー、快眠セラピスト、安眠インストラクター
<文化・生活>
日本園芸協会認定ローズ・コンシェルジュ、ローズソムリエ®(バラ資格)
<受賞歴>
第74回日本アレルギー学会学術大会「働き方改革推進奨励賞」受賞
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