「糖とホルモン」シリーズ第3回~女性ホルモンと糖の深い関係~

~女性ホルモンと糖の深い関係~
月経・PMS・更年期…“甘い物が欲しくなる”理由とは?
こんにちは
やまぐち呼吸器内科・皮膚科クリニックの山口裕礼です
シリーズ第3回は、女性の体と心に深く関わる「女性ホルモン」と糖の関係について解説します
「なぜか甘いものが無性に食べたくなる日がある…」
その背後には、ちゃんと“ホルモン”のサインがあるかもしれません
女性ホルモンってどんなもの?
女性ホルモンには主に2種類あります
エストロゲン(卵胞ホルモン)
女性らしさ、肌ツヤ、自律神経の安定に関わる
プロゲステロン(黄体ホルモン)
妊娠の準備、体温上昇、水分や食欲の調節に関わる
この2つが約28日周期で変化しているのが「生理周期」です
そして…このホルモンの揺らぎに【糖】が密接に関係しているのです!
なぜ月経前に甘い物が欲しくなるの?
月経前、特に黄体期(生理前10日〜5日頃)に
「無性にチョコが食べたい!」
「ポテチが止まらない!」
という経験、ありませんか?
これはプロゲステロンの影響で… 血糖値が下がりやすくなる
セロトニン(幸福ホルモン)が減少する
食欲が増す
結果:「甘いもので満たしたくなる」状態になるのです
これは決して“意志が弱い”わけではありません
ホルモンと神経伝達物質の生理的反応なんです!
糖の摂りすぎが“ホルモンバランスの乱れ”を加速する
ただし、ここで注意
PMS症状が強くなっている方
更年期の不調がなかなか落ち着かない方
そんな方は「糖の摂り方」が原因かもしれません。
血糖値の乱高下
インスリンの乱れ
ホルモンの働きにも干渉
結果として、 頭痛・むくみ・イライラ・冷え・不眠
…などが悪化してしまうことも
女性ホルモンを整える“やさしい糖対策”
では、どうしたらよいのでしょう?
すぐに実践できる3つのポイントを紹介します
甘いものが欲しいときは「ドライフルーツ・ナッツ・70%以上のカカオチョコ」などに置き換える
糖質は“単独で”ではなく、食物繊維やたんぱく質と一緒に摂る(血糖急上昇を防ぐ)
白砂糖よりも“自然な甘み”を活用(例:ラカント、てんさい糖、甘酒など)
心と体をゆるめる「温かいハーブティー」もおすすめです
おわりに:あなたの“糖の選び方”がホルモンを変える
糖は悪者ではありません
でも、「いつ」「どんな形で」「どう摂るか」が大切です。
ホルモンが揺らぎやすい女性こそ、糖とじょうずにつき合っていく知識が必要なのです
次回は、「男性ホルモンと糖」について掘り下げます!
疲れやすい・やる気が出ない・筋力が落ちた…
それ、糖と男性ホルモンの関係かも?
どうぞお楽しみに!
※本記事は一般的な健康知識をもとにした情報提供です。症状の強い方は必ず専門医にご相談ください。
投稿者プロフィール

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資格:
<医学・医療>医学博士、日本呼吸器学会認定呼吸器専門医、日本アレルギー学会認定アレルギー専門医、日本喘息学会認定喘息専門医、日本内科学会認定内科医、日本喘息学会認定吸入療法エキスパート
<予防医学・代替医療・環境>
環境省 環境人材認定事業 日本環境管理協会認定環境管理士、漢方コーディネーター、内面美容医学財団公認ファスティングカウンセラー、日本セルフメンテナンス協会認定腸内環境管理士、腸内環境解析士、日本温活協会認定温活士、薬膳調整師、管理健康栄養インストラクター、食育健康アドバイザー、日本フェムテックマイスター協会公認フェムテックマイスター®上級、公認妊活マイスター®Basic、日本スキンケア協会認定スキンケアアドバイザー、メンタル士心理カウンセラー
<文化・生活>
日本園芸協会認定ローズ・コンシェルジュ、ローズソムリエ®(バラ資格)
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