🍽️第7回「“甘いものとの付き合い方”でできる喘息対策と食生活の工夫」

こんにちは。やまぐち呼吸器内科・皮膚科クリニックの山口裕礼です🌿
これまでのブログでは、
- 甘いものの摂りすぎ
- 腸内真菌(特にカンジダ菌)の増殖
- 腸と肺をつなぐ“腸肺軸”の影響
について、丁寧にご紹介してきました。
今回はそれを踏まえた生活への応用編です📌
「じゃあ私たちは何を食べればいいの?」という疑問に、やさしくお答えしていきます✨
🍭まず大前提:甘いものを“ゼロ”にする必要はありません
糖質は、体にとって大切なエネルギー源でもあります。
完全にやめるのではなく、量と質を意識して調整することが大切です。
🍬【1】カンジダ菌の“エサ”になる糖を減らす
腸内のカンジダ菌は、特に以下の糖質を好みます:
- 白砂糖
- 加工された甘味料(ブドウ糖果糖液糖、異性化糖)
- 清涼飲料水、菓子パン、スナック菓子
これらを「日常的に」摂り続けると、カンジダ菌が活発化し、腸内環境が炎症寄りになります🌀
🥣【2】“腸のバリアを守る”ための食材選び
腸のバリア機能を保つには、以下のような食物繊維や発酵食品が役立ちます:
- 納豆、味噌、ぬか漬け、キムチなどの発酵食品
- 大麦やもち麦、オートミールなどの水溶性食物繊維
- わかめ、こんぶ、めかぶなどの海藻類
これらは、善玉菌や善玉真菌のバランス維持にも役立ちます✨
🍬【3】“間食=甘いもの”じゃなくていい!まずは理由を考えてみよう
「なんとなく甘いものが欲しくなる…」
そんなとき、本当に体が糖を求めているのか?一度立ち止まってみることが大切です。
もしかすると――
- 寝不足や疲労で“脳がエネルギー不足”になっている
- ストレスや孤独感を“甘味”で紛らわせている
- 単に「習慣」として食べているだけかもしれません
🌙まずは、“甘いものが欲しくなる背景”に気づくことから始めましょう。
🍘おすすめの間食は、甘くなくても満たされる!
- ゆで卵やチーズ、おにぎり、ナッツ類は血糖値の安定にも◎
- よく噛むことで満腹中枢が刺激され、食べすぎ防止にもつながります
- カフェインレスのお茶や、無糖の炭酸水で“口さみしさ”をリセットするのも効果的🌿
🍯どうしても甘いものが欲しいときは“茶色いお砂糖”を
どうしても食べたいときは、以下のような自然な甘味を選ぶのがおすすめ:
- てんさい糖(ビートシュガー)
- 黒糖、きび砂糖
- メープルシロップ、はちみつ(少量)
❌ 人工甘味料(アスパルテーム・スクラロース・アセスルファムKなど)は、
腸内細菌のバランスやインスリン感受性に影響を与える可能性があるため、できれば避けましょう。
🌞間食のタイミングにも気を配ろう
- 1日1回程度、できれば午前中や活動量の多い時間帯に
- 夜遅くの甘いものは、睡眠の質にも影響してしまうことがあります💤
🥗【4】抗真菌・抗炎症をサポートする栄養素
栄養素 | 含まれる食材 | 期待される作用 |
---|---|---|
オメガ3脂肪酸 | 青魚、亜麻仁油 | 炎症の調節・免疫バランスの正常化 |
亜鉛 | カキ、牛肉、ナッツ | 腸粘膜修復、免疫細胞活性化 |
ビタミンD | きくらげ、鮭、日光浴 | アレルギー反応の抑制、呼吸器の保護 |
ポリフェノール | 緑茶、カカオ70%以上チョコ | 抗酸化作用、腸内菌の調整効果も |
🧘【5】“ストレス食い”を見直すだけでも違う
甘いものがやめられない背景には、ストレスや習慣も関わっています。
- 食べたくなったら、まず深呼吸をひとつ
- ハーブティーや炭酸水で“気分転換”
- 時には“甘くないごほうび”を自分に(例:本を読む、音楽を聴く)
心の満足も、腸と肺の健康に深く関係しているのです🫶
✅まとめ:「喘息治療+食事ケア=相乗効果」
食生活の改善 | 期待できること |
---|---|
糖質の質と量を見直す | 腸内真菌のバランス改善 |
食物繊維・発酵食品をとる | 腸内バリア強化・炎症予防 |
栄養素を意識した食事 | アレルギー反応をやわらげる |
ストレスと上手につきあう | 食欲の暴走を防ぎ、免疫安定へ |
📝次回予告
第8回は…
📌 「なぜ“腸のケア”が喘息の治療に組み込まれにくいのか?」
医学の現場の“見えない壁”と、食事療法の可能性をお話しします🩺
📣喘息治療は薬だけではありません。
日々の“ちょっとした選択”が、体の内側から支える力になります。
無理なく、できるところから始めてみましょう🍀
投稿者プロフィール

-
資格:
<医学・医療>医学博士、日本呼吸器学会認定呼吸器専門医、日本アレルギー学会認定アレルギー専門医、日本喘息学会認定喘息専門医、日本内科学会認定内科医、日本喘息学会認定吸入療法エキスパート
<予防医学・代替医療・環境>
環境省 環境人材認定事業 日本環境管理協会認定環境管理士、漢方コーディネーター、内面美容医学財団公認ファスティングカウンセラー、日本セルフメンテナンス協会認定腸内環境管理士、腸内環境解析士、日本温活協会認定温活士、薬膳調整師、管理健康栄養インストラクター、食育健康アドバイザー、日本フェムテックマイスター協会公認フェムテックマイスター®上級、公認妊活マイスター®Basic、日本スキンケア協会認定スキンケアアドバイザー、メンタル士心理カウンセラー
<文化・生活>
日本園芸協会認定ローズ・コンシェルジュ、ローズソムリエ®(バラ資格)
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