クリニックだより 内科

喘息の受け入れと理解:患者さんの心と向き合う

内科

喘息という病状は、時には患者さんを混乱させ、困惑させます

私たちのクリニックでは、日々多くの喘息患者さんたちを診察しています。

その中には、喘息という病状を受け入れるのが難しいと感じる方もいます

特に、小児喘息の経験がある方々は、大人になってからの再発に対して、「治ったはずなのに・・・・」と疑問を抱いたり、「まさか・・・・」と困惑したり、「驚きと悲しみ・・・・怒り」を覚えたりします。

これらの反応は自然なもので、心の中にはさまざまな感情が交錯しています。

喘息が治るとは?

ここで大切なことは、喘息が「治った」という感覚が実際には「寛解(かんかい)」であると理解することです。

これは症状が一時的に軽くなったり、消えたりした状態を指し、必ずしも完全に病状がなくなったわけではないということです。

「このまま治る可能性もあります」「場合によっては再発するかもしれません」というのが寛解の正確な定義です。

しかし、なぜ再発するのでしょうか?

再発の原因

それはタバコを吸っていた、ペットを飼っている、仕事環境がホコリが多い、妊娠をした、ストレスが非常に多い、体質が変わったなど、生活環境や個人の状況が関係しています。

これらの要素はすべて、再発の引き金となる可能性があります。

治療の目標

喘息の治療目標は、「治った感覚並みに全く症状がない」こと、そして「大人になって喘息になっても生活に支障がないこと」です。

それが達成された時、治ったと勘違いするかもしれません。

しかし、ご自身の判断で薬を減らしたり、やめるとまた咳が悪くなります。

きちんと検査をして判断しなければなりません。

症状が全くなくても、検査をするとまだまだ薬をやめることが出来ないことがよく分かります。

まとめ

喘息という病状は、時には患者さんを混乱させ、困惑させます。

しかし、私たちはここであなたを支えるために存在します。

患者さん一人一人と向き合い、より良い生活の質を手に入れるための支援を続けてまいります。

あなたの健康と幸せのために、これからも一緒に頑張りましょう。

小児喘息で大人になると・・・・

投稿者プロフィール

院長:山口裕礼(やまぐちひろみち)
院長:山口裕礼(やまぐちひろみち)
2017年1月、希望が丘(神奈川県横浜市)にて、やまぐち呼吸器内科・皮膚科クリニックを開院しました。