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長引く咳、もしかして心因性咳嗽?

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長引く咳、もしかして心因性咳嗽?

今日は、なかなか治らない咳にお悩みの方へ、心因性咳嗽についてお話しします。

心因性咳嗽とは?

心因性咳嗽とは、呼吸器に異常がないにもかかわらず、2週間以上続く乾いた咳のことを指します。

痰や発熱を伴わず、特に睡眠中は咳が出ないのが特徴です。

原因

心因性咳嗽の原因としては、主にストレスや心理的な負担が考えられます。

現代社会はストレスが多く、その影響で自律神経のバランスが崩れたり、咳中枢が過敏になったりすることで、咳が引き起こされます。

好発年齢

心因性咳嗽は、小児と成人に好発します。

小児の場合は、学校生活や家庭環境によるストレスが原因とされ、成人では、仕事や人間関係のストレスが大きく影響します。

ストレスを抱えやすい若い成人女性の方も注意が必要です。

診断方法

  • 2週間以上続く乾いた咳
  • 痰や発熱がない
  • 呼吸器検査で異常が見られない
  • ストレスや心理的な負担がある
  • 睡眠中は咳が出ない

治療方法

心因性咳嗽の治療は、原因となるストレスの軽減が中心です。具体的には以下の方法があります。

  • ストレスの軽減:運動や趣味を通じてリラックスする
  • 心理療法:認知行動療法などを行い、ストレスへの対処法を学ぶ(それなりの専門医の診断が必要です)
  • 漢方薬:気の流れを整え、咳の症状を改善
  • 咳止め:症状がひどい場合に限り使用

心因性咳嗽は原因が明確でないため、治療までに時間がかかることもありますが、適切な治療によって改善は可能です。

もし、長引く咳にお悩みの場合は、心因性咳嗽の可能性も考え、専門医に相談してください。

当院では、すべての原因を追究して、それでも咳が止まらない場合は心因性咳嗽の診断を疑います。

心因性咳嗽であろうとなかろうと、当院では呼吸器・アレルギー専門医ができる限りのことはやっていきます。

お悩みの方は、どうぞお気軽にご相談ください。