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のどの痰がらみ。慢性上咽頭炎について

内科

慢性上咽頭炎とは

呼吸器系の一部である上咽頭に慢性的な炎症が生じる状態を指します。

この病気は、日常生活において不快な症状を引き起こし、患者さんのQOL(生活の質)に影響を及ぼすことがあります。

ここでは、最新の知見を踏まえつつ、慢性上咽頭炎の原因、症状、診断方法、治療法、そして日常生活での注意点について解説します。

症状

慢性上咽頭炎の主な症状には、以下が含まれます。

  • 喉の違和感や痛み
  • 常に痰が絡む咳
  • 鼻づまりやくしゃみ
  • 頭痛や耳痛、肩こり
  • 疲労感、めまい、睡眠障害

これらの症状は他の疾患と共通することが多く、正確な診断が重要です。

原因

慢性上咽頭炎の原因は多岐にわたりますが、主なものは以下の通りです。

  • アレルギー反応
  • 繰り返す感染症
  • 自律神経の乱れ
  • 鼻腔内の乾燥
  • 慢性的な鼻炎や副鼻腔炎

最新の研究では、環境因子や生活習慣の影響も指摘されています。

診断

診断には、鼻内視鏡を用いた上咽頭の観察が一般的です。

この検査により、上咽頭の状態を直接確認し、他の疾患との鑑別を行います。

必要に応じて、アレルギーテストや血液検査も行われることがあります。

治療

慢性上咽頭炎の治療法には、薬物療法、物理療法、手術療法があります。

  • 薬物療法: 抗炎症薬、抗アレルギー薬、場合によっては抗生物質が処方されます。
  • 物理療法: 上咽頭を温める、マッサージすることで炎症を和らげます。
  • Bスポット療法: 他の治療法で改善が見られない場合、Bスポットが検討されます。

日常生活での注意点

慢性上咽頭炎の管理には、日常生活での工夫が重要です。

  • 十分な睡眠を取り、ストレスを溜めないようにする。
  • 規則正しい生活を心がけ、バランスの良い食事を摂る。
  • 水分を十分に摂り、乾燥を避けるために加湿器の使用を検討する。
  • 喫煙やアルコールの摂取を控える。

慢性上咽頭炎は、適切な治療と生活習慣の改善により、症状の軽減が期待できます。

自分の症状に合った治療法を医師と相談しながら、快適な日常生活を目指しましょう。