マイコプラズマ感染症が流行中です:咳の特徴と予防策

マイコプラズマ感染症が流行中です:咳の特徴と予防策
こんにちは、やまぐち呼吸器内科・皮膚科クリニックの院長、山口裕礼です。
現在、マイコプラズマ感染症が流行しており、特に子どもや若い世代の間で多く報告されています。
今回は、マイコプラズマ感染症についての基本情報と、咳の特徴、予防策についてお伝えしたいと思います。
マイコプラズマ感染症とは?
マイコプラズマ感染症は、主に呼吸器に影響を与える細菌性の感染症です。
一般的に、微熱、のどの痛みといった風邪に似た症状が現れますが、咳が特徴的な症状として挙げられます。
初期症状は軽い乾いた咳が中心ですが、徐々に強くなり、場合によっては数週間にわたり持続することもあります。
マイコプラズマ感染症の咳の特徴
- 乾いた咳: マイコプラズマ感染症では、痰を伴わない乾いた咳が特徴的です。この咳は、夜間や早朝に悪化することが多く、寝ている間に目が覚めるほど強い場合もあります。
- 長引く咳: 治療を受けない場合や治療が遅れた場合、咳は数週間にわたり続くことがあります。特に、体力が低下している人や免疫力が弱い人では、咳がさらに長引く傾向があります。
- 発作的な咳: 突然の激しい咳が繰り返し起こることがあり、これが非常に辛いと感じる患者さんも多いです。咳が連続することで、胸部に痛みを感じることもあります。
感染経路
マイコプラズマ感染症は、主に飛沫感染によって広がります。
感染者が咳やくしゃみをすると、周囲の人に細菌が飛び散り、それを吸い込むことで感染する可能性があります。
また、手洗いの不徹底や、マスクの未着用も感染リスクを高めます。
予防策
マイコプラズマ感染症を予防するためには、以下のポイントに注意しましょう。
- 手洗いの徹底: 外出後や食事前には、石けんを使って手をしっかり洗いましょう。アルコール消毒も有効です。
- マスクの着用: 人が集まる場所や、公共交通機関を利用する際にはマスクを着用しましょう。特に、症状が出ている場合は他者への感染を防ぐために必須です。
- 適切な換気: 室内の空気をこまめに入れ替えることで、感染リスクを低減できます。特に密閉された空間での集まりは避けるようにしましょう。
- 十分な休息と栄養: 免疫力を高めるためには、バランスの良い食事と十分な睡眠が重要です。ストレスを避け、規則正しい生活を心がけましょう。
早めの受診を
マイコプラズマ感染症は、初期のうちに適切な治療を受けることで、重症化を防ぐことができます。
特に、咳が長引く、微熱が続くといった症状がある場合は、早めに受診することをお勧めします。
当院では、マイコプラズマ感染症に対応した診療を行っております。
ご不安な点があれば、どうぞお気軽にご相談ください。
皆さまの健康を守るため、日々の予防と早めの対策を心がけましょう。
投稿者プロフィール

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資格:
<医学・医療>医学博士、日本呼吸器学会認定呼吸器専門医、日本アレルギー学会認定アレルギー専門医、日本喘息学会認定喘息専門医、日本内科学会認定内科医、日本喘息学会認定吸入療法エキスパート
<予防医学・代替医療・環境>
環境省 環境人材認定事業 日本環境管理協会認定環境管理士、漢方コーディネーター、内面美容医学財団公認ファスティングカウンセラー、日本セルフメンテナンス協会認定腸内環境管理士、腸内環境解析士、日本温活協会認定温活士、薬膳調整師、管理健康栄養インストラクター、食育健康アドバイザー、日本フェムテックマイスター協会公認フェムテックマイスター®上級
<文化・生活>
日本園芸協会認定ローズ・コンシェルジュ、ローズソムリエ®(バラ資格)
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